30 8月 2011
今回の日本出張で、大変興味深かったのはテレビ業界にいらした方、それもパーソナリティやらキャスターをされてた方がソーシャルメディアの番組に出演されているのに出くわしたことだ。裏方ならいざ知らず、現役でテレビに出演されている方々やテレビで冠番組を持たれてたような方々がソーシャルメディアに進出されているというのは、何とも希望的な話だと思った。
具体的に私がお会いしたのは3人で、それぞれの皆さんの番組に参加させて頂いた。さすがにテレビに出られている方というのは個性的で何より「ビジュアル」に対する意識が徹底している。その点、どうしても外見に無頓着な私は見習うところが多いのだが。。。まぁ、テレビ向けの容姿でないことは十分に分かってるつもりなので、その辺は無理しないようにしている(笑) 何しろ、「どじょう」をキャッチフレーズにする政治家が頑張って総理大臣になっているような時代なので。(外見に対するコメントをされていたのには親近感が湧いた。あとあの声もいいと思う。他はまだ未知数なのでノーコメントだが)
小倉淳さんは先のエントリーで説明したJPLIVE.TVというソーシャルメディアチャンネルを独自に立ち上げられているし、堤信子さんはUstのたくひろナイトでお気に入りの文房具に関するテーマでコーナーを持たれている。
で、白沢みきさんの方はというと、拙著「検証 東日本大震災 そのときソーシャルメディアは何を伝えたか?」にもコメントを寄せて頂いたLA在住のコンサルタント鈴木典子さんと一緒にSS Talkという番組を立ち上げられている。二本収録してきたのだが、その最初のものを下記にご紹介します。
英語教育はこれまでにもZEN ENGLISHシリーズで手がけてきたのだが、やはり動画での説明のほうが分かりやすいという方も多いのかも知れない。
貴重な機会に感謝である。
番組は毎週水曜日に更新されているようだ。ご興味のある方はぜひとも購読登録して頂きたい。
28 7月 2011
思えば、私は昔から人と話をするのが大好きで、小学校時代から「おしゃべり」で有名だった。ただでさえコミュニケーションの活発な大阪でおしゃべりなんだから、とんでもない情報量が頭の中をめまぐるしく駆け巡っていたのだろう。そして、旅をするのも大好きだった。中学校では京都に自転車 (!) でよく出かけたし、高校時代は九州を自転車で縦断したり、能登半島を歩いて回ったり、そして極めつけは私の人生を変えたアメリカへのバックパッカー旅行であり、旅行ではないがボランティアでエチオピアに三ヶ月滞在したのも素晴らしい思い出として記憶されている。
「月日は百代の過客にして、行きこふ年も又旅人なり」 と詠んだのは芭蕉で、元になったのは李白の「夫天地者万物之逆旅也、光陰者百代之過客也、而浮生若夢」という漢詩とされるが、人生は旅であり、一期一会の出会いこそ素晴らしい。若い時に旅をして、見知らぬ人と出会う喜びに触れたことが、世界中の魅力ある人々と出会いたいと思う心につながったことは偶然ではあるまい。なんていうまどろっこしい前振りをしている私はまだ36歳、人生これからである。
さて、そんな人生にはタイミングというものがあり、それを逃さないためには周囲からサインを読み取ることだと思っている。これをセレンディピティと呼ぶ人もいる。
昨日私がお世話になっている仲間から連絡を頂いたことがきっかけで急遽今日の午後名古屋に行くことになった。アメリカからたまたま日本を訪れているジョン・ミルズ氏という方にお会いするためだ。こういうタイミングを逃してはいけないことは、過去の体験から痛いほど分かっているつもりである。
このミルズさん、実はすごい人である。
何がすごいってアメリカを代表する名門ハーバード大学のAsian Relationを統括している方なのだ。つまり、アジアの国々の政府や企業がハーバードと何かをしようと思ったら、まずは彼に話をしないといけない、ということだ。そんなことだから、彼の人脈たるや素晴らしいものがある。私が驚いたのは、先週サムスン電子のCEOであるイ・ジェヨン氏と会ってきた話について。内容はあまり話せないが、イ・ジェヨン氏といえば、韓国を代表するサムスンの代表イ・ゴンヒ会長の一人息子で、名実共に次期後継者である。(ちなみに韓国の長者番付3位で、1位は彼のお父さんだから、とにかくすごい 笑)
しかも夫人が日本人で、日本語が超うまい。打ち合わせがすべて日本語で行われたほどだ。
東野圭吾の話を少ししたら、どうやら「白夜行」の映画も観られたらしい(笑)
ちょっとしたプロジェクトの話をしながら1時間半ほどの歓談だったが、非常に楽しい出会いだった。また何かご報告できることがあれば、当意力ブログでご報告したい。
15 5月 2011
ある朝、長女が机のそばにやってきたこう尋ねた。
“Do you know what Googol is?” (グーゴルって何だか知ってる?)
てっきり、グーグルのことを聞いてるのかと思ったら、違うかった。
分からないと言ったら、
“Googol is a number that has 100 zeros in it!” (グーゴルは0が100個並んだ数字なんだよ!)
へー、と思って調べてみた。最初は「不可思議」か何かのことかと思ったけど桁が合わない。
どうやら、これは英語特有の表現のようだ。
そして、何とアルクのスーパー辞書「英辞郎」のGoogleの項目にもそんな記載が!
Google【商標】
グーグル◆インターネットのサーチ・エンジン◆【語源】10の100乗という天文学的数字を意味するgoogolから。この検索エンジンを使ってインターネット上の情報を検索すると、非常にたくさんの情報が見つかる。
(引用元)
おぉ、知らんかった。てっきりグーグルはゴーグル(Goggle)からきてるんだと勝手に思ってた。
だから、ページ並んでるところに0(オー)がゼロに見立てて大量に並んでるというわけですね。
そしたら、ツイッターでお友達のAkiさんが、ドメインを最初Googolで取ろうと思ったけど、取れなかったから変えたとの説明が。
グーグルなんて単語今更英辞郎で調べないもんね。「ググる」のを「辞書った」という話でした。英語1.0言語とか異文化を学んでいくというのは、こういうのの繰り返しですね。
英語はもう学び始めてから四半世紀経つんだけど、これから娘たちにいろんなことを教わっていくんだろうなぁ。。。
3 3月 2011
あんまり普段ネットの炎上騒ぎとかには触れないようにしてるんですが、先日Twitter経由で質問を頂いたのを皮切りに、ちょっとだけ注意を払っています。
もともと私はツイッターがあまり好きじゃなく、それは日本で流行りだしてまもなく、レベルの低い議論や、難癖をつける人たちを見て辟易としたからです。
多くの場合は匿名での攻撃となっており、相手はかなり有名な方だったりするのでそもそもフェアじゃない。
で、最近ではツイッター内の有名人も増えてきたので、実名(じゃなくてもリアル性のある人)VS実名の対決も増えてきた、と。
興味深く読んだのは、@TSUDAさんのツイートで発見した下記の炎上騒ぎ
「francesco3氏」と「めがねおう氏」の炎上ツイートまとめ
何ともむごいですが、最初の論点とまったく違うところの話になっています。私がどちらの味方をするかは言うまでもないですが、「取材対象に敬意を払うのがプロ」という主張に、なんでそこまでムキになるんでしょうか。
こちらには続きがあります。違うメディアに波及したようで。
「francesco3氏」と「そらの氏」の炎上ダダ漏れ その後 まとめ
少しポイントを整理しましょう。
まずはネチケットからです。ツイッターに関するマナーについては、渡辺由佳里さんの著書ゆるく、自由に、そして有意義に ストレスフリー ツイッター術で学べます。社会人としてのマナーがあればいいだけだと思うのですが、社会人というよりは、人としての、というのが正しいかも知れません。
人間同士意見が異なるのは当然ですが、やり取りするにはお互いに敬意が必要です。(もちろん感情的になるのはよくあることで、私も気が短いので、よく分かります。)
ここで何ができるのかを考えてみました。その結果、一つ分かりやすい例を挙げて、「日本人が議論下手」と言われる理由について、私なりの説明をしてみたいと思います。半分個人攻撃になってしまうのですが、この際仕方ないと思いました。あくまでも、「ボタンの掛け違いのやり取りの例」だと思ってください。発言者さんに悪気があるわけではなく、日本ではしょっちゅう起こっていることだと思います。英語を勉強すると、特に、日本人特有の議論の「論理性のなさ」に気付かされることがあります。そして、そこを強化しないと論理的な英語を駆使できるようにはならないのです。英語を学んだ人は日本語まで変わると言われますが、それは脳内で大きな変化が起きるからです。
ここでの例はYahoo!の知恵袋に挙げられたとある質問についてです。質問の内容は同じなのですが、二つ別々の質問が挙げられており、それぞれ全く異なる回答がベストアンサーになっています。
質問は
「私は作家東野圭吾で、先生にファンレターを出したいので、どうやって出したらいいか教えてください。」
というものです。気持ちはよく分かります。
では回答です
回答1 悪い例
真面目に言わさせてもらうと、東野圭吾を芸能人・タレントのカテゴリに分類させてある時点で終わってる。
彼は小説家であって芸能人では無い。ファンを名乗るんならそこらへんからしっかりさせろ。好きな作品は?容疑者Xとか手紙とかだけなんて言わないでちょうだいね。そんなミーハー心だけでファンレター送った所で(しかも返信用付き!笑)迷惑がられるだけだから。
でも、あなたがミステリーに夢中になることは凄く嬉しいこと。島田荘司や真保裕一なんてオススメですよ!是非本屋で見つけたら手に取ってみてください!
ひどいです。ひどすぎます。正直いって、この人はただ他の作家の宣伝がしたかっただけかも知れませんが、名前が挙がってる二人の作家さんの評判を損なうような事態にまでつながりかねません。
何がひどいのか?
1. 質問に答えていない
2. マナーが悪い
3. 関係ないことを答えている
いたって自己中心的であり、助けを求めている人に手を差し延べている姿勢はまったく感じられません。
これが回答になるのは仕方ないですが、ベストアンサーに選ばれるというのは、はっきりいって冗談以外の何者でもないです。
では、良い例はどうでしょうか。
回答2 良い例
出せますよ。出版社にお送りください。いろいろな出版社で発行されている場合、発行している出版社であれば、どこに出しても、作者へ送ってもらえます。
確実に届くのは、一番新しい本が出た出版社のその文庫(文庫本の場合)の編集部宛に出すのが無難です。
たとえば、講談社文庫であれば、〒112-8001東京都文京区音羽二丁目12番21号 講談社文庫編集部 東野圭吾様
などで届きます。参考になれば。
なお、出版社住所は、後書きなどの後のページに書かれています。
また、ちょっと特殊ですが、以下のサイトからも、送れます。http://www.bunshun.co.jp/galileo/message/
最後に基本的な事ですが、出版社を経由しないファンレターの出し方は、原則としてありません。作家などのプライバシー保護の観点と押しかけたりする人を防ぐためです。
まぁ、どういう書き方でも届きますよ。(そもそも、ファンレターであることくらい編集部が気づくでしょうし。)
いたって丁寧で、具体的な説明がしてあります。口調も丁寧です。
私はZEN ENGLISHという英語教育の連載で、英語の会話はキャッチボールである、何度も話しています。多くの人はそれを聞いて、何も新しいものじゃないと思うようですが、そういう人の大半は私が言ってることの理解ができてないと思います。何故なら、日本語のコミュニケーションはキャッチボールじゃなくとも成り立つものがかなり多いからです。相手の言ってることを細かく聞いてなくとも、何となくとかあ・うんの呼吸、あるいは行間を読むことで会話が成立してしまう、これが日本語のコミュニケーションです。良いとか悪いじゃありません。その性質を理解することが重要です。何故なら他の言語とは全く異なるかも知れないからです。 だから「日本の常識は世界の非常識」とか言われるわけです。でも、それもみんな聞き慣れちゃってて、その内耳に入らなくなっていきます。つまり日本人は全体的に「麻痺」してしまっている感覚があると思うんですね。世界の喜びや痛みに共感できなくなってきている、共通項探しがコミュニケーションの大前提だと以前も書きましたが、それができないのでコミュニケーションなんてできる訳がない。
そして、共通項を探すための最初のステップがリスニングです。相手の言う事を聞く行為です。
私はよく関西人は英語が得意な人が多く、グローバルスタンダードに近いと言いますが、それはあながち冗談ではありません。笑いの文化が成熟している関西の地では、みんなが笑いを取ろうと思って、ボケたり突っ込んだりするチャンスを常に伺ってます。つまり、笑わせ上手は聞き上手なわけです。だから、漫談の文化はどちらかという関西には根付かず、漫才やコントが流行ったわけです。
ちょっと感性的なエントリーになりましたが、日本でソーシャルメディアが成熟するために、この意識革命は何とかして通過しないといけないと思っているので、このテーマでは事あるごとに投稿したいと思っています。
日本で起こるべきソーシャルメディア革命の姿とは。。。
19 2月 2011
久しぶりにZEN ENGLISHのエントリー
と、いっても非常に短いものである。
今週LAを訪れていた某社長さんとの会話を楽しんでいた中でのこと、「コミュニケーションの基本は共通項を探すこと」だということで一致した。
彼とのつきあいはもう7年以上になるのだが、英語がまったくできない状態から果敢に海外進出を目指し、ようやく最近形になりつつある。それも誰が聞いても知っているようなビッグブランドやライセンス、そしてNYでも最上級とされるミュージアムを含めた顧客との口座が開設されつつある状態である。彼の英語も、もちろん上達してきている。多くの場合筆者が通訳にあたるのだが、やはりそれでは満足できないらしい。コミュニケーション好きの彼は、自分の力で少しでも「ダイレクト」なやり取りを楽しみ、相手に自分を印象づけたいという。話しながら相手をじっくり分析していると、服装や過去の経験、色んなことでこの「共通項」は見つかるものだ。
日本人にとって英語という外国語でのコミュニケーションは難しいものである。しかし、基本が分かっていれば、気持ちをつなげるのはそう難しいことではない。巷では英語公用語化の影響も受けて、とかく英語のスキル的な部分についてのディスカッションが増えているようだ。しかし、根本的な部分はこの「共通項探し」であり、人とのコミュニケーションを楽しめるかどうかにかかっている。つまりこれは日本語で話していてもまったく同じことなのだ。母国語である日本語を話している時には、この部分は自然に実行できているか、あるいはそれほど意識していなくて、結果的には自分のコミュニケーションのレベルを制限してしまっているかのどちらかになっているかも知れない。
私が17年前に初めてアメリカの地を踏み、周りが「外国人」だらけになった時、ほとんど私の英語は通じなかった。しかし、一緒に時間を過ごす中で、何とか共通項を探そうとして、意外に学校で学んできた世界史の知識が役立つことが分かった。世界史では地理や文化史などについても深く学んだので、時には先方がびっくりするような内容も話せたことがあった。こういうことから自分の印象が相手の中に形成されていくし、ある意味、眼の前の異国人に対して自分が日本人の代表となっているような気持ちでコミュニケーションしていたことも多かった。
英語の学習でつまづいている人は、一度普段自分がとっている日本語でのコミュニケーションの内容を見つめ直してみることだ。
コミュニケーション上手な人のそれと比較したり、助言を聞いてみることで英語力も向上するに違いない。文化や歴史、育ちの背景といったところで共通項が俄然少なくなる外国人とのコミュニケーションでは、ハンデが急激に大きくなるのだから日本語でできていないことを英語でやるというのには無理がある。そして、この英語という言語こそが世界の人間をつなぐ共通項になってきているということを忘れないでいて頂きたい。英語ができるから国際人になるのではなく、国際人としてのマインドをもって生活していく中で英語力が向上していくのだ。
25 1月 2011
先日のエントリーでチュニジアで起こったジャスミン革命についてお伝えしたが、今度はどうやら同じアフリカ大陸上のエジプトで革命が進行しているらしい。
フェイスブックが発端になったとのことだが、アラビア語なのでよくわからない。動画がどんどん更新されているコチラがそうなのだろうか?
革命の詳細は下記のエントリーに詳しい
ネットで呼びかけネットが伝える『1.25 エジプト革命運動』 デモのライブ中継も (ガジェット通信)
25日、エジプトで大規模な反政府デモが起きた。エジプトの首都カイロなどでインターネットでの呼びかけに応じた数千名の人々が反政府デモを起こすために集結し、治安部隊との衝突も一部起きた。強権的なムバラク政権を批判するデモとされる。インターネットを通じてデモの様子を伝える生々しい画像や映像、ライブ中継などが届けられている。
装甲車に素手で立ち向かう男性の動画(YouTube)
デモに集まった人々(YouTube)
『USTREAM』では長時間にわたって、カイロ市内の複数箇所でライブ中継がおこなわれた。カイロ中心部タハリール広場からの中継では多くの人々が集まり声をあげる様子が長時間にわたり生中継され、夜になっても続いている。これらのデモはインターネットの会員制サービス『Facebook』を通じて呼びかけられ、呼応した人々が参加したもの。『Facebook』をはじめ、『Twitter』(ハッシュタグは #Egypt もしくは #Jan25 )や『YouTube』でも多数投稿や動画の共有がおこなわれている。トップの画像は『Facebook』よりタハリール広場に集まったデモ参加者の様子。
YouTubeでEgypt Revolutionなどと検索するとすごい数の動画が投稿されているようだ。下記はその一つ 武装警官が群れをなして暴徒鎮圧に出動している風景。
英語ではコチラ→ Egypt’s Revolution by Internet “THE DAILY BEAT”)
Will Egypt Be The Next Facebook Powered Revolution? (ALL FACEBOOK)
これらを読むとチュニジアの革命が人々に勇気をもたらして、エジプトに波及していったことがよく分かる。ソーシャルメディアのコンテンツは「つながり」であることをまさに証明する事実。まさに「ソーシャルの波」効果である。
圧政に耐えかねた民衆の怒りが体制に対して爆発する様がフェイスブックやツイッター、YouTubeなどのソーシャルメディア上で爆発する。
繰り返すが、これらの運動が本当に「正しい」のか、どうかはわからないし私には判断する術がない。(歴史が決めることだろう)
しかし、私たちはとんでもない時代の生き証人になっていることは事実である。
そして、いつの日か、この波が豊かすぎる資源のために略奪の限りを尽くされることになっているあのコンゴにも届けばと願ってやまない。
コンゴでの革命に必要なのは、お金でも食料でもない。まずは世界中の人々の注意を惹くことだ。
Raise our awarenss, everyone has a piece of Congo…
<関連記事>
エジプト全土でムバラク大統領退陣など求める大規模デモ 治安部隊との衝突で3人死亡
エジプト デモ拡大3人死亡 政権揺さぶる(毎日新聞)
3 10月 2010
(前回からの続き 世界を舞台にメンターやエンジェル、あるいは投資顧問として活躍されている吉田宣也さんに英語上達の秘訣についてお伺いしています)
Q3:では例えばここでいう「縦軸」同士や「横軸」同士のシナジーを利用して、英語を効率的に勉強する方法ってありますか?
吉田: あります。例をあげますね。
まずは、左の縦軸「聞く」と「話す」の相関関係を利用した上達法です。
☆1秒ディレイリピート法:英語を聞きながら、聞いたままをおうむ返しに口に出してしゃべる方法です。最初は意味がわからなくてもいいんです。また、知らない単語があったり、聞き取れなかった部分があってもいいんです。素材としては、ビデオを掲載しているニュースサイト、例えばCNN.comなんかがいいでしょう。内容や出てくる用語がわからなかったら、いったん関連する記事を読んでからこれにチャレンジするとだいじょうぶです。
立入:なるほど、これは通訳学校なんかでも最初にやるシャドウイングという手法ですね。
吉田:そうらしいですね。これはかなり有効なんです。注意事項として、発音も、アクセントも、抑揚も、全てまねることが重要です。これを続けると、「ほんとに英語みたいに聞こえる英語」が話せるようになっていきます(笑)
立入:あははは。確かに、ネイティブからすると全く英語に聞こえない英語を話す人って結構いますよね。勿論私の英語も昔はそうだったと思いますし。
発音のせいもあるんでしょうけど、それだけじゃないですよね。英語特有のイントネーションや強弱といったものを身につければ、格段にそれっぽく聞こえるようになりますし、第一相手にしっかり伝わるようになりますよね。
吉田:その通りだと思います。さて、次の例は、受信系の横軸シナジーを活かす例です。
☆字幕音声同期法: 名前は大げさですが、実はなんてことないんです。好きな洋画のDVDで、音声を英語に設定し、字幕も英語に設定し、字幕を追いながら音声を聞く訓練です。自分の英語レベルによって、最初は一度その映画を日本語音声・日本語字幕で観るとか、英語音声・日本語字幕で観る、とかしておけば、内容は頭に入るのでスムーズです。好きな映画、好きな俳優を選べば全然つらくない練習になると思います。慣れてくると、俳優がしゃべってることと、字幕に出ることが異なるときがあるのに気づきます。
立入:なるほど。あれ?気になったんですが、今あげて頂いた2つの例は、どちらも英語だけの世界で完結する勉強法で、日本語は介在しないんですね!
吉田:そうなんです。この2つの訓練では、日本語は頭から忘れ去って取り組んだほうが効果的だと思います。
慣れたら少し応用編にもチャレンジしてみて頂きたいと思います。たとえば、洋画DVDで、とくに好きな場面に絞って、まずは1秒ディレイリピート法を何度かやる。英語字幕あり、なし、の両方をやってみる。次に、音声ボリュームをゼロにして、字幕を観ながら自分が俳優の台詞をしゃべってみる。あるいは、英語のニュースビデオを聞きながら、1秒ディレイではなくて、1センテンス、または適当に、自分の頭のバッファーに収まる長さで一時停止し、その部分を繰り返して言ってみる。ただし、2度繰り返してみてください。2度目を同じようにしゃべるのが結構難しいことに驚くのではないかと思います。でもそれができてきたら、そのフレーズは半分自分に身についたと言えると思います。
立入:発音、抑揚、アクセント、セリフと一気に学ぶことができて実戦でもすぐに使えそうですね。映画を原語で理解できるようになると、俳優さんのアクセントなどに注意がいくようになって、誰々の話し方が好きとかがでてくるんですよね。ちなみに私はキアヌ・リーヴスの喋り方が好きなんですけども。あの斜めに構えた感じが何とも言えない(笑)
(続く)
2 10月 2010
メンタルを変えることであなたの英語力を飛躍的に向上させるZEN ENGLISHの一環として、これからしばらく筆者が今まで会った中でもトップクラスの英語使いの皆さんとの交換書簡という形でのブログ対談を連載していきます。記念すべき最初の対談はウイルス・バスターでお馴染みのトレンドマイクロ社の日本での創業者である吉田宣也さんです。
吉田宣也氏関連リンク
吉田宣也公式サイト
ブログ
MIT-EFJ
吉田さんは日本でも数少ないメンターあるいはエンジェル投資家として、ビジネスにおける後輩の育成を世界規模で展開されているという今の日本にとっては非常に貴重な存在です。その活動を支えているのは彼の長年のビジネスの経験やスキルは当然のこと、その卓越した英語力にあると思います。
Q1 まずは英語を学び始めた時期ときっかけをお聞かせください。
吉田: はい、若い時期からその重要性を認識して研鑽を重ねてきました、などと答えられたらいいんですけど、まったくそんなことはなかったです(笑)。 高校まで日本で過ごして、突然、単なる冒険心から海外に飛び出したくなった、そこで、日本語って日本でしか通じない!という現実に直面(笑)、とりあえずかじった外国語としては英語しか思いつかなかったので、それが使われている国として米英などを検討、気候も考慮して(笑)カリフォルニアの大学を選んだ、そんな感じです。で、行ってみたら日本の学校でいちおう優秀だった英語力では全く歯が立たないことを思い知らされ、その敗北感、挫折感が英語を磨くエネルギーに変わった、というところです。答えになってますかね?(笑)
立入:もちろん十分参考になります。(笑)
吉田:きっかけとしてはそんなものなのですが、普通の日本人留学生(当時は少なかったです)と差がついてきたのは3年目くらいからだったかも知れません。というのは、一般に日本からの留学って、半年から2年程度の期間、ということが多いじゃないですか。それって、もったいないぐらい中途半端な期間だと感じます。到達したい語学力のレベルが、日常会話程度で良いならそれで構いませんが、語学をやる、というより、言語をマスターする醍醐味が感じられ始めるのって、そこから先でどんどん出てくると思うんです。
立入:筆者自身も10歳の頃から英語を学習し始めて、大学で留学を経験し、長いこと英語を勉強してきた立場なのですが、その過程で英語の壁にぶつかっている人というのを多く目にしてきました。筆者自身も経験していることですが、英語は日本語とかなり異なる言語なので、初級・中級・上級それぞれのレベルで何段階かの壁があるように思えます。
Q2 英語のラーニングカーブででてくる「成長の壁」をうまく乗り越える方法について、英語学習者に何かアドバイス頂けませんか?
吉田:あー、そういう「成長の壁」に関して一般的な認識があるんですねー。 私は知らないかも知れないので、自分の体験や手法をお話する前に、その一般論って教えてもらってもいいですか?
立入:一般的には英語力の成長カーブはなだらかなカーブを描いて上昇するというよりは、階段のようだと言われます。つまりある一定の期間同じレベルが続いて、どこかでブレイクスルーがあって、急にパッと上の段階に行ける、みたいな。僕も経験上正しいように思えますね。急にネイティブの英語が聞き取れるようになった瞬間とか、自分の発音が通じるようになった瞬間とか。
吉田: なるほどですね。私の持論として、外国語の「読む、聞く、話す、書く」の4つの行動に分かれるのですが、その4つはこのような4つの象限に並ぶと思うんです。
つまり、言葉は、話し言葉と書き言葉、に大きく二分され、発信と受信に二分されるということです。 このとき、話し言葉系の2つのアクティビティは、ほとんど二人三脚で上達する。書き言葉系も同様、そして、発信系の2つも、受信系の二つも、やはり二人三脚の関係なんです。
それがどういう意味をもつかというと、たとえば自分でLとRの発音が正しくできるようになると、とたんに耳がLとRの聞き分けられるようになる。とか、映画などで素敵なセリフを聞いたら、使ってみて自分のものにする、とか、メールで説得力のある表現を見かけたら、見習わせてもらって、別の機会に自分が応用して使えるようになったり、とか。これらが図でいう縦軸方向の相関関係になるわけですが、一方で、横軸方向のシナジーもあるんです。ある主張をするときに、その主旨や結論と、それを裏付ける根拠とか理由とか背景とかを効果的な順序に構成して述べるというのは、話すときでも書くときでも同じように大切ですよね。
ここまで議論してくると気づかされるのが、「英語力」を議論するときに要求される力の一部は、英語の能力ではなく、概念や論理を扱う力であるということです。その証拠に、あの人は英語を使いこなしている、という日本人がいたとしたら、ほとんどの場合その人は日本語においても能力が高いはずだと思います。立入さんも海外にいて、そう感じることが多いのではないですか? たちが悪いのは、日本語も英語もよく話すけど、よくよく聞いてみると内容がない人っていますよね。そういう人って、本当に言葉をあやつる力があるかと言うと、違うんじゃないかな、って。
立入:なるほど~。さすがによく分析されていますね、マーケティングや投資分析の専門だったりされるのがよく伺えます!
(続く)
吉田氏対談 2 へ
28 8月 2010
WISH2010の会場を去った後、しばらく都内で用事を済ませてから神奈川県の関内に移動した。
知人が経営する洒落たお店でひょんなことから横浜市会議員の飯田助尚氏(民主党)と歓談する機会をもつことになった。
なかなか政治家と話す機会というのはないので、これを機にとばかり、普段から問題している日本の教育問題について話し始める内、いつの間にかヒートアップしてかなり濃いディスカッションへと発展したのだが、非常に有意義な時間だった。
日本の国際競争力がどんどん低迷していく中、「個」を強化する教育をどのように日本の未来を支える若者に施していくかということは大きな課題である。筆者の議論や批判について、丁寧に対応してくれた飯田氏のような若手の政治家が日本にどんどん育って、未来の日本への建設的な施策が実行されていくことを切に願っている。
10 6月 2010
ツイッター上でZEN ENGLISHのオンライン英語教授をはじめようと思います。気軽にみんなで英語についてのやり取りや質問などをできるようにしたいとおもいます。
ハッシュタグは #ZENENGLISH です。まずは私なりの英語学習方法や英語に対する考えについてつぶやいていきますので、よろしくお願いします!
参考リンク:ハッシュタグの使い方について Twitter Fan Wiki