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フォーチュン・クッキー

チャイニーズレストランに行くと最後にもらえるフォーチュン・クッキー、いわばおみくじみたいなもんだが最近これでいろいろ面白い話がある。
後日談はまた本が売れて有名になった時にでもしようかと思ってるのだが(笑)、今回のは面白かった。

You Look Pretty!

くれたのは女神だ、と祈りたい(爆)

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  • Filed under: A) 短編
  • 全米ツアーをしているPlaying for Changeだが、いよいよ本日の午後7時半からLA公演が始まる。
    というところで、急に昨日会場が変更になったらしい。ご注意を!

    会場がEl Rey Theatreに変更に

    チケットはコチラから、まだ残席はある様子。

    Playing for Change LA公演

    少し前に告知したPlaying for Change LA公演に参加してきた。大人気で無料チケットは手に入らないと言われていたのだが、向かっている間に事情が変わったらしく、大学時代からの大親友でこのツアーにクルーとして参加しているヤス君がチケットを手配してくれた。行ってみるとVIPチケットで、二階席から鑑賞できたので感動したが、二階は人が少なかったので、後半は熱気を味わいたくて下に降りていった。

    参加者数は400名くらい、と極端に多くはないが、ハリウッドの老舗ライブホールは熱気で一杯になった。
    途中で、客席に板ハリウッドの某有名俳優がステージにあがると、ファンたちのみならず、パフォーマーも多いに盛り上がった。

    iPhoneで撮ったので暗すぎて何も映っていないが、この革新的なプロジェクトのプロデューサーであるマーク・ジョンソンとのツーショットを掲載。インタビューをすることも決まった。現在執筆中のソーシャルメディア革命にぜひとも盛り込みたいと思っている。

    プロデューサーのMark Johnsonと

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    少し間が空いてしまったが、結果としてはこのように世界最大のソーシャルメディア・コンファレンスのブログワールドエキスポ2010に参加したことは筆者にとって大きな収穫となった。執筆に関する問い合わせや、メディア掲載などのチャンスも舞い込んでくるようになったし、ソーシャルメディア・ブロガーとして先駆者的な地位を築く上で、個人的に重要なマイルストーンであったように思う。ソーシャルメディアの世界では、誰かの指示を待っているわけにはいかず、自身の「アンテナ」を頼りに突き進むしかない。そのアンテナの精度を高めてくれるのが、マーケティングリサーチである。それは自分のブログのアクセスを分析するところから始まる。自分が目標としている読者層が一体何を求めているのか、そしてそれに対してどうアプローチするのが効果的なのか、を考えていく上で自分自身をよく知らなくてはいけないし、何よりも楽しんでやるのが重要である。

    もう一つ重要なことは、決して失敗を恐れずに、誰も注目してくれなくともコツコツと努力を積み重ねることだ。これがなくして、ソーシャルメディアの下地は築けないと思う。大手であれば、取り上げられることが決まればそれで耳目が集まる。しかし、ソーシャルメディアでは、情報発信の主体は小さな小さな「個」の集まりである。アメリカという地でソーシャルメディアの道を歩む筆者にとっては、日本にいる方々にとっては地の利を活かしやすい。しかし、それとて考え方の一つに過ぎず、例えあなたがどこに住んでいようとも、何をしている人であろうとも、たゆまぬ努力でもって情報を発信していくに値するだけの情熱を注ぎ込めるトピックをもっていたら、それを諦めずに続ければきっと道は開けてくる。まだ公に出せない内容が多すぎるのだが、この秋は筆者にとっても、大きなマイルストーンを通過していく時期だった。そのタイミングでこのようにブログワールドの特集をほぼ単独で組めたことは、偶然といえば偶然だし、必然といえば必然である。それはどうでもいいことだ。

    掲載するタイミングがなかったクラウト (Klout)のCEOのジョー(Joe Fernandez)や今回の一大イベントを見事に仕切ったブルグワールドのCEOである、リック(Rick Calvert)との写真を掲載する。リックとのインタビューはまた少し形を変えてレポートさせて頂きたいと思っているが、その掲載場所はもしかしたら本ブログではなく、もう少し人目にふれる場所なのかも知れない。

    クラウトのCEO Joe Fernandez(中)と
    クラウトのCEO Joe Fernandez(中)と” title=”クラウトのCEO ジョー・フェルナンデス (Joe Fernandez)(中)と

    ブログワールドの主催者 Rick Calvert
    ブログワールドの主催者 リック・カルヴァート (Rick Calvert) とのインタビュー直後

    (レポート 終)

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    武内は日本では理系出身なのだが、アメリカに留学した時には訳あってまったく違う専攻になった。地理学部までは柳田と同じだったが、マイナーといわれる専門が違った。環境政策学を学んだ柳田に対して、どちらかというと人間嫌いの武内は生物地理を選択した。まだ二人が二十代だった当時、武内が何度も永住権を取ったらパークレンジャーになるんだと言っていたことを柳田は昨日のように覚えている。この武内にはまだまだウィキの世界の裏側が見えていないようだ。もちろんここまでの話は正論ばかりであるから、何も反駁する必要がないとは思うが。実際にウィキを取り巻く環境というのは本当に奥が深い。

    「そこまで聞いてる限りでは何も問題ないように聞こえるんだけどなぁ。」
    と一見して善人にしか見えない武内が答えた。最近はまっているゴルフのせいで肌は真っ黒に日焼けしているが、彼を見て悪人だと思う人間はまずいないだろうと思えた。その癖、柳田が知っている十何年という間、浮いた噂の一つも聞いたことがなかった。もっとも柳田もそういうところには特別気も使わないのだが。

    「それはあくまでもルールが正当に守られた場合だ。しかもこのルールというのがどちらかというと、スポーツのルールって感じでもない。何て説明したらいいんだろう。」
    柳田はうぅむと少し考え込んだ。考え込む際に顎の下に少し手を置いて首を前方に傾げる癖があるのは彼のトレードマークとも言えた。

    「いい例が思いつかないんだけども、例えばウィキを格闘技としたら相手と自分で同じルールで戦っているはずのように思っていたら、相手のほうが自分をやっつけるのに向いているルールをいくつも余分に知ってた、みたいな感じ。やられたほうはやられてから気づく、みたいな」
    説明している柳田本人もしっくりはいっていない様子だったが、話された武内のほうもまったく同じような印象を受けた。何となくは分かるのだが、よく意味が分からない。

    「違うなぁ。実際には法定論争というのが一番ぴったりくるんだよな。そう、ウィキは法定論争なんだ。項目の執筆者は被告、例えばそれを擁護しようとする俺たちは被告側の弁護人、勿論自分が被告の場合もある。そしてウィキの編集者は原告側の検事であり裁判官だ」
    今回は少し柳田も当を得たり、という顔だった。
    実際にこの例はずっと柳田も思い描いていたことだった。ウィキの編纂というのはあたかも弁護士のような作業だ。正当性をうまく主張しなければすぐに削除されたり、編集の根拠を問われたりする。日本にいた19年間は国語少年で鳴らした柳田であり、中学校までは弁護士になりたいと考えていたくらいだったので、このウィキのロジックについていくのはそれほど苦ではなかった。だが、一般のどれだけの人々がこのロジックを理解し、またついていけるかどうかというのは甚だ疑問だった。オープンなようでオープンではない、それがウィキペディアだと感じていた。少なくとも日本版は。もっともそうでなければあちこち荒らされてしまって体をなさなくなるということもよく分かっている。

    武内はポケットに入れていた携帯が鳴っているのに気づいた。そっと調べると電話の主は今話している当人である柳田の妻、恵子であった。もちろん柳田とは竹馬の友である武内であるから、妻ともそれなりに面識やつきあいがあった。武内は黙って電話を留守番電話に転送した。

    ウィキペディアンの憂鬱 7 8 9

    先日のブログワールドエキスポ(BlogWorld Expo)ではメディアとしてではなく、私自身もソーシャルメディアブロガーとして非常に貴重なレッスンをいくつも学ぶことができた。

    ソーシャルメディアの世界は「個」が情報を発信するところであり、競争する相手はマスメディアではなく、他のブロガーだったりインフルエンサーになる。しかし、まだまだソーシャルメディアの世界は飽和しているような状態ではないので、自分のニッチを見つけるのはそれほど難しくはないだろう。どちらかというとブロガー同士が共生しあって、お互いのサイトに読者を誘導したり励まし合ったりするような時期がしばらく続くことになると思う。

    現在ソーシャルメディアの本を2冊執筆中なのだが、私自身も今後力を入れていきたいソーシャルメディアプロデューサーとしての新プロジェクトを考えてみた。
    それがずばりサウスベイ・ラーメン村構想だ。日本にも会津や札幌などラーメンで有名な地域はあるが、筆者が住むトーランスという町にも日本人が多い関係でラーメン屋が乱立している。それ以外には寿司屋も、そして面白いことにマッサージ屋も増加している。サイトの立ち上げにはユニークなドメインを取得することがSEO的にも有効な手法であり、この点でちょうどいいドメインが空いてた、RAMENVILLAGE.com! (そのまま) ということで早速立ち上げた。

    ソーシャルメディアを利用するには地域に根ざしたネタを探す必要があるので、この点である意味村おこし的な意味合いももつだろう。このサイトではいわゆるラーメンだけではなく、ベトナムのPhoとかハワイのサイミンとか、台湾ヌードルなどのヌードル・スープを全般に扱っていく予定。週末はラーメン食べて、お寿司食べて、ついでにマッサージまで受けられてしまう、このサウスベイという田舎町(失礼)をもっと近郊のアメリカ人によく理解してもらうためにもこのような試みが必要なのではないかと思った次第。

    もちろんシステムはNingだ(バカの一つ覚えみたいだが、Ning専門家としては仕方ない だって簡単なんだもん 笑) ここまで数時間でできてしまうNingは素晴らしいと思う。

    ということで、LA近郊の方も、昔住んでた方も、あるいはそうでない方も、興味のある方はぜひともご参加ください!

    Ramen Village Top Page

    えっ、収益はどこから来るかって? プランはあるので、まずはアクセスを集められるかどうかをやってみて、それから考えるとする。(Ningは1ヶ月無料だから、初期投資はドメイン所得の1000円くらいだけだし)

    後1時間でマックの次なるイベントがスタートする。

    新OSはLion??

    今回もアップル公式サイトでライブストリーミングするようだが、それ以外にも下記のサイトで確認できそうな気配。

    Gizmodo ← 意力推薦!
    Macrumors
    CNet
    Engadget

    でも一番速いのはツイッターだろうなぁ。コチラでもちょこっとつぶやいてみますので、興味ある方はフォローを!

    無事にライブ中継終わりました。やはり新OSの名称はライオン(Lion)で、来年の夏に発売予定とのこと。
    (イベントの詳細はGizmodoのライブレポートが詳しいです)

    今回のOne More Thingは新型MacBookAirでした。それも13インチと11.6インチの兄弟での登場です。
    しかも価格は999ドルからと、これまで高価格だったAIRのイメージを払拭するような形に。

    新型Airに感動する聴衆

    この新型Airはすぐに発売ということで、公式サイトも変わったようです。

    MacBook Airの公式サイト

    製品の紹介動画は下記にて。(画像をクリックしてください)

    新型Air紹介動画

    結果の最上位に表示されるものの大抵は、そういったSEO効果の賜物であり、グーグル検索のアルゴリズム上で最大の評価をその瞬間に受けているもの、というだけに過ぎない。もちろんこれに対してグーグルを初めとしたウェブ企業はさまざまな手法を凝らし始めてきてもいる。いわゆる「リアルタイム・ウェブ」というのもその流れで、その最たるものが世間を賑わしているツイッターだ。ここにも実は「情報の収斂」の最たる要素と言える二つのキーワードが成功を支えていると筆者は分析している。
    それは先程伝えたセカンドライフの大失敗と正反対の性質を備えたものである。

    情報の収斂現象についてツイッターを支えている二つの大きな成功要素、それは

    1. ソーシャルタギング(あるいはピアーやフラグを用いた手法)
    2. 文字数の制限

    である。これが先程述べた情報の収斂に関わってくる重要な要素である。ソーシャルタギングというのはつまり人脈から「コンテクスト」を検索対象に付加価値として付与することである。ツイッターではフォローという言葉でそれが説明されており、自分が「有益」だと思う情報を提供してくれる人物、あるいは興味のある内容を語ってくれる人物をフォロー(英語でいうところのFollowerという意味には「信者」という意味があるのは偶然ではなかろう)する。例えば電子書籍に関しての最新情報を追いかけるならば、ブログやIT系のサイトなどで最新の情報を発信している人物を見つけ、ツイッター上でその名前で検索(もっとも最近はあちらこちらにツイッターIDが貼ってあるので検索するまでもないかも知れないが)すれば見つけることができる。後はフォローしているだけで随時必要で有益な情報が入ってくるという次第。ブログは自分から探しに行く手間が結構あり、RSSフィードなどのツールでもっぱら同じようなことができていたのだが、ツイッターのほうが基準が統一されており分かりやすい。ただし、誰をフォローするのか、という点については自身で分析をしていく必要がある。これがソーシャルメディアの醍醐味である。多くの場合はフォロワー数を指標とするのだろうが、逆にあまりにフォロワー数が多い人物のコメントは誰もが知っているので、あまり「裏ネタ」としては使えないことが多い。

    また将来性のありそうな人物などに早い時期から注目していき、その成長を見守るというのは昔からあるアイドル発掘と同じような楽しみがあるだろう。またフォローしすぎることで情報の消化不良を起こしてしまったり、ツイッター漬けになってしまうことも注しなければならない。情報を集めていたつもりが、何の情報を集めていたのか分からなくなってしまったということになりかねないくらい、この便利なサービスを介して世界中で有象無象の情報が飛び交っている。(その場合トピックごとに応じたリストを作るのが便利だ)

    もう一つのポイントは文字数の制限にあると述べた。これは実は非常に日本人に向いた発想であると思っている。何故なら日本人は豊かな自然に囲まれた環境の中でそれらを「歌」で表現してきた民族である。万葉集、古今和歌集、そしてそれらから秀逸なものを厳選してできた百人一首、後には奥の細道に代表されるような俳句集もあり、江戸時代には世相を反映する川柳が流行り、これはサラリーマン川柳などという粋な現代文化に姿を変えて今もそのスタイルを維持している。フォークやJ-POP、演歌などがカラオケで日本国中の老若男女に愛されているのもそうだし、それが世界に広がったことを考えると世界にも同じような「言葉」好きな人たちが多いのだろう。「言霊」という言葉があるがそれくらい、言葉やカタカナの「コトバ」には人間の魂と呼べるようなものが詰まっている。

    そして、その言葉を最も美的に「収斂」する方法というのが文字数やスタイルを制限することである。先程セカンドライフがあまりに自由度が高いために失敗したという話をしたが、これとは真逆のアプローチで成功した例にツイッターがあると思う。一般的にルールというものは厳格であればあるほど競技者が切磋琢磨して技術を向上することによって得られる結果の中に勝敗を超えた「美」が滲みでてくるようになる。五・七・五という限られた文字数の中で最適でもっとも美しい「美」を求める俳句の世界にみられるように、人は制限されればされるほど、その中で推敲を重ねていく努力を続けるものである。これが観るものや触れるものを魅了するのは文芸のみならずスポーツや格闘技の世界でも同じことだ。だが多くの場合、これらの「美」は要である制約条件と言うルールが外されると途端にその良さを失うくらいに繊細なものであるという諸刃の剣的な側面をもっている。この点でBit.lyなどのURL短縮サービスはツイッターの140文字に収まりきらないURLを短縮するという切り口でうまく宣伝できたいい例だと思う。最もこの文字数の制限はいきすぎると、前述したような「釣り広告」的な文言になってしまうので注意が必要だ。

    電子ブック開国論 59 60 61 へ

    少し話がそれるが、インターネット広告市場が大きくなっているといっても、大手依存の傾向は強くソーシャルメディアの足かせとなっているのは俗に言うPV神話(PV:ページビューが多いところに広告が周チュするということで過当競争を産み、結果大手サイトに広告が集中するために何とかPVを増やそうとしてあの手この手でアクセスを増やそうとする、という悪循環を生む)と揶揄される現象により、ほとんどは大手に集中している。さらにそれさえも低下してきていることはネットの広告市場が伸びていると言われる割には売上規模が伸び悩んでいる大手インターネット広告代理店の業績にも現れている。

    もっともウェブの世界では今後「収斂」がトレンドになっていくと分析している。膨大に増えてしまったサイバースペース上の情報は、一部の人々には便利を通り越して「不便」になりつつあるからだ。人間は自由よりも選択肢を与えられたほうが行動しやすいもので、筆者はよく「多選択は無選択」とう言葉でオンラインマーケティングの世界を形容することがある。よく無限にカスタマイズや選択ができたり、自由に行動できたりすることがあたかも優れた機能であるかのように見せるPR手法を用いて宣伝しているインターネット関連のサービスがあるが、実はこれらは逆にユーザーを困らせることが多い。あまりに何でもできてしまうと逆にユーザーは困惑し、何をしようかと思い巡らせるうちに結局何もできず時間だけが無駄に費やされて、そのうちそのサイバースペースから遠のいていくのだ。

    一時日本ではやった「セカンドライフ」がその典型的な例である。人間の行動にはある程度選択肢が限られているほうが、先に進みやすいということを示すのに分かりやすい例を挙げるとすれば、アメリカのショッピングモールのデザインがそれだ。アメリカのモールはお客さんが周り易いようにレイアウトされているため、実際に中に入ったはいいがどこを見ていいかよく分からないというモールはほとんどない。一般的な屋内型のモールは中央に大きな吹き抜けの通路が設けられており、買い物客は階を上がったり下がったりしながら、右回りか左回りかで各店舗の前を通過しながら目当ての店舗を探して中に入るわけである。これが屋外型のモールになると中央には大きな駐車場が据えられていることが多い。

    構造的には電子出版やソーシャルメディアなどとも深く関わってくる話なので、この「情報の収斂現象」に関して少し補足しておくが、1998年に当時スタンフォード大学の学生であったセルゲイ・ブリンとラリー・ペイジがサン・マイクロシステムズの創業者の一人であるドイツ人エンジニアのアンディ・ベクトルシャイムから、10万ドルの出資を受けてグーグルという世界で最初の本格的なネット検索エンジンをスタートさせてからはや20年。今やグーグルの膨大なクラウドサーバーに検索される情報量は天文学的という以外に形容することのないほどのデータ量になってしまっている。筆者が住んでいるロサンゼルスと同じ西海岸上にあるシリコンバレーはこのインターネットテクノロジーの普及を受けて繁栄を遂げたが、その影には無数の栄枯盛衰の物語がある。

    ドットコムバブルという言葉があるほどにウェブの世界は一時は華やかなVCからの資金調達とIPOというエグジット戦略などに象徴されるように、もてはやされてきたものの、その実あまりに便利になりすぎてしまった「ネット」上では情報の価値はタダ同然となってしまい、ロングテールと呼ばれる多くのユーザーは情報に対価を支払うという概念すらもたずネットで検索できる情報はすべて無料で提供されるべきであるとでも思っているかのようだ。しかし、ネットと世界中の有志の「集合知」を代表するWikipediaのような画期的なサービスはともかく、通常ネットに散見している情報というのはほとんどが何らかの営利団体が関わって提供されており、もちろんそこには何らかの形での収益が発生する必要があるわけだ。ここに多くのウェブビジネスを苦しめる大きなジレンマがあるのだが、ユーザーがこれまで通り情報というものに対価を支払わないという選択肢を一般的なものとして捉える限りは大きな収益源というのは広告しかない。このネット広告という存在がまた大きな市場を生んでいるので、それがさらに様々なビジネスモデルや業者を惹きつけてしまうわけである。

    SEO(Search EngineOptimization:検索エンジンの最適化)サービスなどがその最たる例だが、業者がパワフルになればなるほど、グーグルはそれを適性排除しようと検索アルゴリズムを変更してくる、という感じに悪循環が続く。まるで筆者が大学の環境学の授業の一つで学んだ「スーパーバグ」理論さながらである。(スーパーバグ理論というのは、農場などで撒布される害虫対策の農薬が一部の害虫に耐性を付与してしまい、その後その生き残った害虫を駆除するためにもっと強い農薬を開発する、そしてまたそれに対しても生き残る害虫がより強力な耐性を身につけてしまう、という感じで悪循環が続くことをいう)この結果、ユーザーは今や検索エンジンで「自分が最も探している回答」にそうそう辿り着けなくなってしまった。(続く)

    電子ブック開国論 58 59 60 へ

    前回のレポートの続きになるが、ソニーは今回ベガスで開催された世界最大のソーシャルメディアコンファレンスであるブログワールド・エキスポ(BWE)にて、ブロガーたちの憩いの場となるニュー・メディア・ラウンジの単独スポンサーだった。

    そこで、今回はソニーが新設したソーシャルメディア部門の担当者(Sukhjit Ghag)を直撃インタビューし、同社が進めているソーシャルメディアPRの内容について聞いてみた。

    (W = インタビュアー、S=ソニー担当者)

    <自己紹介>
    W: 今回はこのようなすばらしいイベントをスポンサーしてくださって、ありがとうございます。日本人として日本の会社がこれくらい先進的にソーシャルメディアをサポートしているのを見るのは本当に嬉しいです。ではまず自己紹介をお願いします。
    S: はい、スッチー・ガグ(Sukhjit Ghag)と言います。みんなからはスッチーと呼ばれてます。
    W: スッチーって日本語だとCA(スチュワーデス)のことだけど、知ってましたか?(笑)
    S: そうなんですか、知りませんでした。面白いですね。通りで日本人の同僚たちに紹介した時に変な顔してた訳だわ、というのは冗談だけど(笑)
    W: 一度聞いてみたらいいですよ、ホントなんで。正式な役職はどういうものになりますか?
    S: 正式な肩書きはソーシャルメディアエヴァンジェリストでSONYブログのメインブロガーも務めています。
    W: あなたもブロガーなんですね。
    S: ええ、でもどちらかというと、もともとはビデオブロガーの方なんですけどね。
    W: カリ・ルイス(Cali Lewis)みたいなものですね。
    S: そうですね、でも彼女のほうがもっともっと有名だけど(笑)
    もともとはテレビ業界にいたので、映像の部門に関連がある仕事をしていたんです。
    W: いつからソニーに参加したんですか?
    S: 去年の9月に入りました、一年ちょっと経ちましたね。
    W: 一連の組織改革で、サンディエゴに拠点が移った後なんですね。
    S: そうです。

    <ソーシャルメディア担当のお仕事>
    W: 普段はどういう活動を?
    S: ブログをする他に、ソーシャルメディアの管理をしています。フェイスブックやツイッター、Flickrなどのソーシャルツールをできるだけ網羅するようにしています。
    W: ところで広告はその中に入るんですか?
    S: いえ、広告は別の部署が管理しています。私たちの仕事は主にコミュニティ構築です。メッセージを伝えることなんですけど、コミュニティを構築してソニーと消費者の関係を構築して管理することです。
    W: ソーシャルメディアに関する活動の中で、情報発信と(意見の)ヒアリングだとどちらの比重が重いと思いますか?
    S: ケースバイケースですね。時期によります。例えば新製品が出たときなんかは、できるだけたくさん話していかないといけないし、その後は聞くほうに回ります。でもヒアリングというのはホントに大変な仕事なんです。私が10人いても足りないくらい。例えばツイッターをやってると、一日なんてあっという間に過ぎてしまいますよね。両方を一緒にやるのはかなり大変なことです。新製品発表なんかが続いたので、最近はどちらかというと話している時間のほうが多かったですね。
    W: じゃーブロガーやツイッターユーザーの背景をチェックしたりなんかもしてるんですね。
    S: そうですね、相手が誰かを見極めることは非常に重要なことです。それにかなり長い時間を費やすこともしばしばです。そうして、一人一人のファンとつながっていけると思っています。
    そして、ソーシャルメディアをやる上で私がソニーに入る前に重要視したのは、その会社が消費者から愛されるようなブランドかどうかということでした。私の判断は間違ってなかったと思います。
    W: エンゲージメントという言葉があちこちで取り沙汰されていますが、そういうことですね。
    S: そうです。エンゲージメントは健全なコミュニティの構築のためにはとても重要なことです。
    W: そういう意味では、このブログワールドみたいなイベントって貴重な機会ですよね。
    S: そうですね、似たようなイベントではSouth by South Westがあります。そのイベントのインタラクティブな部門はこれに似た雰囲気がありますね。
    W: その点で、ソニーの活動に敬意を表しますよ。
    S: ありがとうございます。他の企業よりも頑張りたいと思っています。

    <活動内容>
    W: よく出張されるんですか?
    S: しょっちゅうですね。先日もNYであったインターネットTVの発表会にいってきたところです。
    W: さっきインターネットTVのデモを見せてもらって、それをビデオに撮ったところです。
    S: そうなんですね、ぜひリンクを送ってください。楽しみにしています。日本語でもいいわ、日本人の同僚が多いですから(笑)
    W: ソーシャルメディア・ブロガーに対するメッセージはありますか?
    S: 私の本来の仕事はソニーUSAを宣伝するだけなんですが、ソニーのような世界規模の会社になると、世界中の消費者から質問が来るんです。コミュニティはシームレスにつながっているので、一人の担当分野を知らないうちにどんどん超えていくということはよくあることです。自分自身の職務分掌にこだわっているという時代ではなくなってきてるのを感じます。その分苦労も多いけど(笑)ソーシャルメディアが世界をつなげるという意味を少しずつですが、理解しているところです。

    <ソニーの先進的なスポンサー活動>
    W: ブログワールドとのつながりについて説明してください。
    S: このようなイベントはすばらしいイベントですが、企業としてはその真価を評価するのがかなり難しいのも事実なんです。ですので、今回のようなスポンサーをするまでには、チームみんなで徹底的に検証する必要がありました。ソーシャルメディアチームには3人のスタッフがいて、みんなで良いものにしようと頑張りました。今は3人でやっています。私の担当はコミュニティ構築です。
    W: このラウンジをサポートしようというのはスッチーのアイデアなんですか?とてもすばらしいアイデアだと思いますが。
    S: ありがとう!私たちの考えでは、このラウンジこそが、情報を発信するインフルエンサーが集って、大事な作業をするところだと思います。ソニーがこの場所をサポートしていくことで、そんな人達の一人ずつと直接やり取りをすることは非常に重要なことだと確信しています。ですが、ソーシャルメディアにおいては、費用対効果(ROI)を説明するのはとても難しいことだというのが一般的な見解だと思うけど、そう思いませんか?
    W: ホントにそうだと思います。よく話題になりますよね。でもとにかくやってみるしかないみたいなところからスタートするしかないというのが現実じゃないでしょうか。
    S: そうですよね。でも、ある程度の効果を肌で感じることがこの現場ではできます。一つの指標はここ(ラウンジ)にいる人達がどういう状態にいるかを考えてみれば分かると思うんです。幸せにしてるか、とか、これまで以上に私たちの製品に興味をもってもらえているのか、とか。このイベントの前後で彼らの中で何かが変わったか、とかそういうことを我々が直接感じることはできると思います。
    W: そうですね。ブースに群がっている人たちからも好感度が伺えます。
    S: 例えば、私たちはデジタルカメラに自信をもっています。ブロギーも誇れる製品だと思いますし。実際に私も今持っているこのカメラをどこにも持ち歩いているので、ジュエリーみたいなもんですね(笑) 市場でもすごく評判がいいんですよ。
    W: あとあのゲームのヘッドセットはかなり良いですね、もともとゲームとかハードの業界にいたんですが、あれはかなり良いものだと思います。
    S: ありがとうございます。ゲームはあまり専門じゃないので、これから勉強しないと。製品が多くて、いろんな人からいろんなことを聞かれるので、普段から常に勉強しておかないといけません。でもソニーのような会社で働けていることにはとても感謝しているんです。
    W: 実は私のビデオもソニー製品なんですよ、とても気に入ってます。
    S: すばらしいわ。それはとてもいい製品ですからね。オートフォーカスがいいでしょ?

    <ブロガーを公式サポートすることを発表!>
    W: これからソーシャルメディアが伸びていくと、広告主とエンドユーザー、とりわけインフルエンサーが結びついていくという動きは活発化すると確信しています。
    ソニーでもブロガーをサポートするとかいう試みをしてみてもいいと思うんですが、どうでしょう?
    S: まったく同感です。いいポイントです。実はそういう方向に我々は着実に進んでいるんですよ。
    私たちの製品を愛してくれている人たちをサポートしていくことについて、私たちはもっと積極的に活動していくことになると思います。それは、ロイヤリティ(ブランドに対する忠誠心)をお金で買うというようなことではなくて、すでにいる多くのファンを代表するインフルエンサーの方を支援していく動きというのは続けていきたいと考えています。実はこの点で、一つ最新情報をお伝えしたいと思います。
    W: ブロガーとしてとても興味があります!
    S: キンバリー・ブレイン(Kimberley Blaine) という女性がいて、GotoMomというサイトを運営しているビデオ・ブロガーです。彼女はソニーの長年のファンで、いつもソニー製品を使ってくれているんです。
    彼女のほうからアプローチがあって、私たちと昔からやり取りをしていました。その間我々のデジタルイメージチームがずっと検討していたんですが、検討の結果として、彼女は人格もしっかりとしていて、読者もかなり多いし、理にかなっていると判断しました。そして正式なパートナーシップをすることが決まり、つい先週彼女の新しいプログラム(Mommy to MommyTV)を正式にスポンサーすることを発表したばかりなんです。
    ソニー製品を愛用して貰えるお母さんたちを「ソニーママ(Sony Mom)」ってネーミングしたんだけども、彼女が実際に読者だったり友人でもある他のママたちにソニー製品の使い方なんかも説明するんですよ。よかったら彼女を紹介しますよ。とてもすばらしい女性なの!
    W: ありがとうございます。間違いなくフォローします(笑) 今日はどうもありがとうございます。これからの活躍を期待しています。
    S: ありがとう。読者の皆さんによろしく。私もチェックするからリンク送ってくださいね!
    (終)

    今回の担当はソニーの公式ブロガーだけあって、ブロガーの気持ちを理解してくれている姿勢がよく伝わってきた。彼女自身もなかなか有名な人物のようで、ブログ記事についてはソニー公式ブログ、そして彼女自身のビデオブログはコチラでチェックできる。
    別の視点で考えると、どちらかというとまだまだブロガーに対する認知度も評価も低い日系企業にあって、ソニーのような日本を代表する企業が、スッチーのようなビデオブロガーを、ソーシャルメディア担当として採用しているというのはすごいことだ。私自身にとっても、ソーシャルメディアに対するソニーの本気具合が伺えた、非常に有益なインタビューだった。

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