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TechCrunchは9月10日付のエントリーで新しいITベンチャーのAbout.meがユーザーネームの受付を開始したというニュースを伝えた。

Reserve Your Name At About.Me

aboutme CEO Tony Conradのサンプルページ

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アクセス解析ページ

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About Meのプロファイル(Crunch Baseより)

about.me (PumpkinHead) is founded by Tony Conrad, Ryan Freitas and Tim Young in December 2009.

about.me’s simple focus enables you to a) create a personal profile page (think splash page) that points users to your content around the web and b) understand how many people see your profile, where they’re coming from and what they do on your page. There’s a good chance you have multiple on-line profiles scattered across various services, including Facebook, LinkedIn, Flickr, and Twitter. And one problem you may face is pulling all of this information together to build a single on-line identity — be it for personal use, or to create a professional on-line profile. about.me looks to make this as simple as possible, and it does so with flying colors.

昨年の12月に設立されたらしきこのベンチャーが狙うところは誰の目にも明らかだろう。人名検索をすれば大抵有名人の場合はWiki、Wikiがない場合にはLinked Inなどの職業系SNSのプロフィールページに飛ばされることが多いが、このような検索は毎日大量にされており、Linked Inのようなオンラインサービスにとっては、アクセスを集めるのにかなり都合がよく、それ自体が価値となっている。もちろんトップドメインのSEO力は強まるので、どんどん上位に上がっていくようになる、という良いスパイラルに到達する。未だに実名があまり用いられない日本のSNSではSBIのビジネスSNSがそれに近いか。(スパイシーも似ているが、あれは自動的にネットからデータを収集してくるサービスなので、同姓同名の人物を判別できないという致命的な問題がまだうまく解消されていない)

ここに出てきたとんでも無いダークホース(!?)がグーグルプロフィールだった訳だが、その後グーグルプロフィールはまだそれほど前面には出てきていない。(物議を醸したであろうことは容易に想像できるが) 何しろグーグル側からすると、Linked Inその他のサイトは顧客であり、彼らが人名検索での表示結果にこだわっているところに、自前で殴りこむというのは物騒な話だし顧客側も黙っていないだろう。しかもグーグルプロフィールはGmailのアカウントと連動して、個人を特定するところまで考えていた。グーグルは各種サービスを通じて、ユーザーのプロフィールやデータは十分に有しており、ユーザーにとっての最後の砦が匿名性だったわけだが、グーグルプロフィールやこのAbout.meのようなサービスはツイッターで初期に起こったのと同じような「なりすまし」を防ぐという大義名分で本人特定を促すことができる。

しかしさすがにグーグルにそれをさせてしまうと、情報がダダ漏れになるという懸念から、このサービスは第三者がやる方がいいと考えていたIT関係者は多いと思う。このAbout.meのサービスはいわば「セルフランディングページ」とも言うべきもので、自分の情報を探しにきている検索者に対して、ウィキやその他のニュースやサイトのように自分でコントロールできないものではなく、自分が見せたい部分を優先的に共有することができるようになるものだ。コチラの方が都合がいいと考える者は多いだろうし、それがむしろあるべき姿だと思う。

またこの「セルフランディングページ」を個人用のプロフィール・アグリゲーションサービスだと考えた時に、もう一つある既存のソリューションが簡易「公式サイト」を自身で立ち上げるということだ。これを行うのに特しているサービスはNingで、”Perfect Storm”という映画の原作を書いたSebastian Jungerなどが既に展開している手法である。Ningだと手間がかからず、簡単にTwitter、Flickr、Facebookなどといった大手サービスとの連動ができる。つまり逆を言うと、中立性という点でこれはこれらの大手ではできないサービスということ。

10日にTechCrunchがこの記事を発表して以来、毎日多くのユーザーが名前を登録しているようだ。筆者もいろいろ試してみたがすでに、欧米系のメジャーな名前はほとんど取られてしまっている。これは(記事にも書いてある通り)GmailやTwitterなどで起こったいわば簡易「ドメイン戦争」とも呼べる状態だ。この段階でどれだけのユーザーが名前を予約するかは成功の指標ともなり、投資プランにも影響が出るだろうことは間違いない。

もう一つの大事な点は、このサービスもまた、来るべき「脱グーグル」時代に向けての布石となるようなサービスだということだ。アップルが囲い込み戦略で、どんどんハード・ソフト両市場での存在価値を高めているようにオンラインマーケティングの世界ではグーグルがあまりにも強すぎるので、依存度が高くなりすぎている。アメリカ人は勝ち組に乗るというのはよく言われる話だが、同時に独裁を好まないのはマイクロソフトなどがすでに経験してきたところだ。(筆者が見るに、すでにアンチ派を増やしてきていたグーグルに次いで、最近のアップルの脅威に対しても同じような懸念を抱えている人が増えてきているように思う)

このサービスが「なりすまし」の問題や「同姓同名」の問題をどう解決するのかには興味があるが、サンプルサイトを見る感じではかなり世界水準で通用しそうなサービスのように思う、というのは全体を通してかなり簡便性に注力しているように見えるからだ。後は、同じようなアイデアでやってくる競合に対してどう差別化を図っていくかというところで、そこには勿論語られていない何らかの技術的優位性はあるだろうに違いない。(分析のカギはアクセス解析の画面だ)

先に述べたように関係者以外へのサービス自体はまだ始まっていないのだが、空いている名前を予約することはできるので、興味がある方はぜひともコチラから抑えるだけ抑えて頂きたい。日本でも類似サービスがでてくるのだろうか、あまり意味ないような気もするが。(すでに携帯などでいわゆる勝手サイトが存在しているので、可能性は十分にあると思うが、実名への抵抗感が大きいのがポイント) このようなプロフサイトはただの個人にも使えるが、どちらかというとジャーナリストやコンサルタント、作家などのフリーランス系の職業との親和性が強く、Sebastian Junger の例ではないが、ソーシャルメディアへの結びつきが非常に強いという点で要注意のサービスだ。

ごく簡単な予約画面

ごく簡単な予約画面

名前も普通の単語を使っている分、分かりやすくて好印象ではある。
(*後記: 最初に書き忘れたが、メールアドレスの公開することなく、検索者からのメールを受信できるところもグーグルプロフィールと同じく便利な機能である)

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