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韓国にはプロゲーマーがいるように、アメリカにはプロブロガーがいる。

ジョン・チャウ氏の署名入り新著をゲット

今回のブログワールドにはマネタイズ・トラックという、ブログを通して収益を挙げることを話題にしたセクションがあり、その中の一つがMonetization Super Panelという2時間ぶっ通しのセクションだった。セッションの最後には観客の中からコンサルを受けたい人を選んで、大画面にかれらのブログを映しながらパネリストの意見をもらうカウンセリングセッションまで準備されるという熱の入りようだ。

プロブロガー パネリストの顔ぶれ 
パネリスト: Jim Kukral (司会), Anita Campbell, Darren Rowse, John Chow, Jeremy Shoemaker

このセッションのスピーカーはブログで大きな収入を得ている強者プロブロガーばかりで、中には170万ドル(1.5億円)を稼ぎ出すツワモノも!
その中で唯一アジア系のジョン・チャウ氏の存在は際立っていた。ブログサイトを立ち上げてわずか4ヶ月で目標としていた「2時間のブログ執筆で月に3000ドルを稼ぐ」という目標を達成した彼の極意とは!? この長セッションの前にも一つこなしていて、疲れ気味だったジョン・チャウ氏を意力ブロガーが突撃インタビュー!

簡単なインタビュアーの自己紹介の後、早速確信に迫った。
(W=インタビュアー、C=ジョン・チャウ氏)
ジョンは7歳の時にカナダのバンクーバーに移住した中国人である、そんな彼が北米を代表するプロブロガーになったという点は大変興味深い。

<著作について>
W: サインありがとう。とても興味深い本だと思う。LAに帰ったら早速読むよ。この本は日本語にも翻訳される予定はある?
C:  どうだろうね、出版社が全部権利をもってるんで、彼らに任せる。いい案があったら教えてくれよ。(笑)
W: じゃーインタビューを始めます、まずは自己紹介から。
C: OK、ジョン・チャウです。JohnChow.comのメイン・ブロガーで、テクノロジー系パブリッシャーに対して広告ソリューションのコンサルをするTTZ Mediaの創設者でCEOをしています。でも一般的にはブロガーとして知られています。また本を何冊か出していて、紙の本はコレ一冊で、他のは電子版としてサイトで無料配布しています。
W: 電子ブックのコンテンツはどういうもの?
C: 全部同じで、どうやってブログでお金を儲けるか、っていうことを書いてるんだ。無料なのは、メールアドレスを獲得する手法の一つでもある。

<ブログのきっかけ>
W: どうしてブログの世界に入るようになったんですか?
C: 当時はハードウェアを扱う技術系のレビューサイトを本業で運営していて、それなりに儲けていたんだけども、そっちのサイトでは書けないようなことをブログに書きたくなって。当時ブログは人気だったから。技術サイトのほうでは、テクのこと以外は書けなかったからね。それでまずインターネットがブームになった1998年にJohnChow.comのドメインを取ったけど、まったく使ってなかった。で、2005年の12月にそれをブログサイトに使うことを思いついたんだ。
W: なるほど。ブログはどういうツールを使って?
C: ワードプレスだよ。最初からずっとワードプレス、ファンなんだ。一番自分に向いてると思ってる(笑) とにかくブログでいろんなことを書いて実験してた、何ができるかと思って。ドメイン取得以外にほとんどコストはかからなかったんだ。
W: 最初のほうはどういうトピックを書くことが多かったの?
C: お金の話とか、車とか家族の話みたいなプライベートなこととか書いてたんだけど、そのうちもう一つのサイトをどういう風に成功させたかという体験談を書いてたんだ。当時は僕がやってたもう一つの技術系のレビューサイトはすでにそれなりに収益をあげていたから、ブログが大きくなって読者からの質問に答えている間に自然とトピックはブログを通じてお金儲けをする方法にシフトしていった。そういう風に収益につながった。。。 (全米を代表するプロブロガーが明かす収益化のコツは )

<ブログの収益化>
W: いつJohnのブログは収益を出すようになったの?
C: 2006年9月頃からだったね。
W: 速い!立ち上げてたった8ヶ月で?すごいね。
C: (笑)どうかな、速いか遅いかよくわからないけど。ともかく最初はブログでお金を稼ぐことなんてまったく考えてなかったから。
W: なるほど。でもどこかからそう考えるようになったってこと?
C: きっかけはとある読者からの投稿だった。彼は「おまえはブログで金儲けできてないのに、なんでブログで稼ぐみたいなこと書いてるんだ、そんなやつのいうこと聞けないよ」ってね。それで、ちょっとした実験をすることを思い立ったんだ。もう一つのサイトで成功した手法はブログでも通じるはずだと思ったから。それを試してみようと。
W: 実験って?
C: じゃーブログで本当にお金を儲けることができるか、自分のブログをケーススタディとして実験してみようということになった。そして、それをリアリティショーみたいに全部公開したんだ。まず目標を月3000ドルと設定した。それも1週間に2時間だけブログに割くっていう条件を課して。
最初の月の収益は322ドルとちょっとだったけど、4ヶ月後には目標を達成したね。それだけのお金があれば、まぁ、副収入としてはまずまずのものだったからね。
W: それで最初の収益はどこからのものだった?
C: GoogleのAdwordsだった。結果的には月に40000ドルを稼ぎ出すほどになった。
W: 今も収入の大半はGoogleから?
C: いや、Adwordsは今はまったくしてないんだよ。
W: 2006年9月の時点でどれくらいの稼ぎがあったか教えてもらっていいかな?
C: そうだね、当時は大したことなかったけど、大体1000PVに対して5ドルの稼ぎがあったはずだから、だいたい10万PVくらいかな。
W: それだけでも、かなりのものだよね。どうしてJohnのブログがそんなに話題になったのかな?
C: みんなの興味のあるネタを書き続けてたというのもあるけど、それ以外にも当時Diggとかのサイトで話題になったことがあって、過熱したトピックがいくつかあったんだ。
W: どういうネタがあったの?
C: 例えばレクサスの新車のLS460について、プログラミングがあまりに面倒くさいって話しとか、あとかなり話題になったのは、「ただ生きるためだけに仕事をする、なんてホントにつまらないことだよね」ってのがあったな、あれはすごく話題になったよ(笑)狙ったわけじゃないんだけど。
W: それはそうかも知れないね(笑) じゃーJohnはもう長いことプロブロガーとして生活してるってことになるね。
C: 僕は人生の内で8ヶ月しか雇われって社員ってのを経験したことないんだ。あとは自分のビジネスをしてたから。働いてた時は例えば、マクドナルドで働いたら4時間でクビになったし、電話営業の仕事をしたら2週間ももたなかった。カーオーディオの営業もしてみたけど、7ヶ月でこちらもクビになった。それが最後だ。うまくいかなかったね。だから1998年からはずっと自分でビジネスをしていたし、2006年からはブログだけで収入を得ている。

<収益の多様化>
W: ブログからの収益といってもいろいろ種類があるんだよね?
C: そうだね、アフィリエイト、マーケティング・コンサル、それに講演会に呼ばれれば、それで講演費ももらえるし、旅費なんかも支給される。つい最近もSociety of American Travel Writersっていう団体に招待されてドイツにいって、基調講演をしてきたところなんだ。
W: ツアーリズムは大事だよね。
C: その通り、ナショナルジオグラフィックやタイムなんかで働いている記者とかフォトグラファーを招いてイベントをすると、自然に彼らに宣伝してもらうことになるからね。来年はニュージーランドにいくそうだよ。
W: また本を書いたら印税をもらえる、君が持ってる本は一冊売れたら20%の印税が入ってくるんだ。
W: 20%はスゴイですね!
C: だろ?いいディールだと思わないか?
W: 次の旅行はいつ?
C: 次はベガスで、時期は来年の1月に開催されるアフィリエイト・サミットだね、CESの直後に開催される。
W: BlogWorldは初めて?
C: いや、第一回から参加してるんだ。
W: 関わったきっかけは?
C: 主催者のRick Calvertからアプローチされたんだ。講演しないか、ってね。
W: 今年はかなり大きいと聞いてるけど。
C: そうだね、最初にやった時は2000人くらいしか参加しなかったけど、場所はラスベガスのコンベンションセンターだったから、大きすぎて空っぽに見えたね(笑) それに比べると今年はかなり数が多いよね、去年よりも多いし、場所もちょうどいいサイズだ。去年は会場が大きすぎた。
W: 今年たくさん人が来た理由って何だと思う?
C: Facebookだね、きっと。Facebookもソーシャルメディアもどんどん拡大してるから、人々の関心も自然と大きくなってきてるから。
W: 会場に来てみると、明らかだよね。

<ソーシャルメディアの近未来図>
W: プロブロガーの観点として、ソーシャルメディアのどの分野がこれからの1年~1年半の間で拡大すると思いますか?
C: ツイッターが出現した時には多くの人が、「ブログは死んだ、これからはツイッターだ」って言ったけど、結局ブログは死ななかったよね。ブログにはいい部分も悪い部分もあるし、ツイッターはまだ採算化には成功してないからね。
W: マイクロブログ(あるいはミニブログ)ってみんないうけれども。
C: その通り。ツイッターはまだ採算化にはもう少し苦労するかも知れないけど、Facebookはすでに成功してきているし、これからも伸び続けるだろうね。
ブログでは僕みたいに収益をあげている人は他にも多くいる。
W: 5年後にはグーグルを超えると言われてるけども。
C: そうかも知れないね。当分人気は続きそうだ。
W: 最近僕はTumblrを使って英語のブログを書き始めたんだけど、ジョンはずっと使い続けてきたワードプレスが気に入ってるのかな?
C: Tumblrは使ったことないけど、Blogspotを一度試してみたことがあって、カスタマイズができないとか、プラグインが充実してないとかいう理由でやっぱりワードプレスが気に入ってるね。創業者(Matt Mullenweg)にも勿論会ったことあるよ。
W: ワードプレスを含めて、マネタイズするのに適したプラットフォームとかツールとかってあるのかな?やはりワードプレスみたいなブログ、それともTumblrみたいなマイクロブログとかアグリゲーションツール?
C: ブログで稼ぐ道ってのは一つじゃないってことをみんなに理解してもらいたいんだ、安定した収益を得るためには、いろんなツールを駆使して自分のスタイルを作り上げていく必要がある。いつも言うのは、「できるだけたくさんのツールを使いながら、かつユーザーエクスペリエンスの品質が下がらないように気をつける」ということだね。だから僕は常に複数のツールを使い分けている。僕のブログだと例えばDMがあったり、プロモーションがあったり、アフィリエイトがあったり、そしてメーリングリストも非常に大事なオプトインツールだ。
W: リストの数はどれくらい?
C: 75000人分ある。しかも毎日100人ずつ増えてるんだ。
W: どれくらい頻繁にメールを送るの?
C: 1週間に1回くらいかな。大体計算するとメールアドレス1件について10ドルくらいの売上があがるって感じだね。大きな売上はこういうバックエンドのシステムからくるんだよ、みんな勘違いするんだけど。表面的なことにとらわれすぎると、簡単で一番大きな部分を見逃しちゃうから気をつけてもらいたいね。
W: なるほど

<プロブロガーを目指す者たちへのメッセージ>
W: プロブロガーになりたいと思う多くのブロガーにコメントをもらえますか?
C: まず、自分が詳しい専門的な知識をもつこと。これに限る。そして、何よりも自分がとても好きな分野について書くことだね。この2点がないと、ブログを続けることはできない。続けるのはそんなに簡単なことじゃないからね。
W: なるほど。同感です。
C: 僕はいつもこう言うんだけど、「お金がまったく入ってこなくても、ブログを書き続けられますか?」という質問に対して「イエス」と答えられるような姿勢なら、そのブロガーは正しい選択をしていると言えるね。お金は後からおいかけてくるよ。ブログはすぐに大きくなるから。
W: 長期的なビジョンをもつってことだよね。
C: そうその通りだ!ローマは一日にしてならず、ってね。ビジネスを立ち上げて育てるのとまったく同じことだ。

<欧米とアジア>
W: ジョンは中国からの移民ってことなんだけど、ソーシャルメディアの成長過程において、北米とアジアのマーケットの違いについてどう思う?例えば、アジア特有の事象がソーシャルメディアの成長を阻むってことはありえるかな?
C: 日本人はシャイだって聞くけど、そういうことかな?(笑)
W: そうだね。それでもツイッターはどんどん大きくなってきているんだよ。他には?アジアのソーシャルメディアが北米に追いつくためには?
C: 文化的にはいろいろ違うけど、一つはプライバシーについての意識の問題。メールやSNSの使い方の違いにもそれは現れてるよね。
そして、広告などブロガーが収益をあげることができる可能性はアジアでもとても大きいんだけど、まだまだ成熟してないよね。あとマネタイズ(収益化)という点ではクレジットカードについてのセキュリティ意識がもう少し落ち着いたらいいんじゃないかな。
W: なるほど。
C: でも中国はユーザー数という点ではアメリカをはるかにしのいでいるからね。これからもどんどん大きくなっていくのは間違いないね。
W: 中国にいる英語話し手人口はアメリカの人口よりも多いと言われてるからね。中国では検閲の問題も大きい?
C: 中国に関しては間違いなく検閲の問題があるよね。アメリカでは表現の自由が保証されている部分がソーシャルメディアを拡大してきたという事実もあるからね。

<日本のソーシャルメディア・ブロガーへのメッセージ>
W: 日本のソーシャルメディアブロガーについてのメッセージはある?
C: ブランドを意識することだよ、自分のドメインを取って、ツイッターとかFacebookでうまくアカウントを取るんだ。
そうするとパーソナルブランディングが確立されていって、あちこちから講演とか執筆なんかでお声がかかるようになる。
これは100m走みたいな短距離じゃなくて、マラソンみたいな長距離レースだ。だから旅の過程だとゆったり構えて、自分が思う正しい方向に向かって信念をもって進んでいけばいい。
W: ジョンは家庭についてもたくさんブログで書いてるみたいだね?
C: そうなんだ、これは非常に重要なことで、プライベートのことを書くと読者が自分の存在を身近に感じて、より共感を得られることができる。僕たちソーシャルメディア・ブロガーはCNNみたいなマスメディアじゃない。個人のレポーターだから、人間らしさをうまく提供することは自身の読者の獲得につながると思う。
W: エンゲージメントというキーワードがイベントのあちこちで取り上げられてるけれども、そういうことですか?
C: そう、エンゲージメントはとっても大事なキーワードだ、自分のお客さんとどう会話をしていって、人間関係を構築していくかということには最大の注意を払うべきだね。
W: どうもありがとう!
C: どういたしまして。日本のブロガーによろしくね。

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