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(別名で出版予定の)電子ブック開国論の草稿においては、第3章はその後過去のブログのエントリーである 

日本市場における電子ブックリーダーの新しい位置づけ(02/24/10)
と特別章としてCESレポート(これも01/08/10付のブログに掲載済み) 

を再掲して、いよいよ第4章へと突入する。話はここからソーシャルメディアの話になる。ソーシャルメディアと電子出版は車輪の両輪だというのが筆者の持論である。

ソーシャルメディアの勃興
ソーシャルメディアという言葉がある。執筆日当日のウィキペディアの記載には「誰もが参加できるスケーラブルな情報発信技術を用いて、社会的インタラクションを通じて広がっていくように設計されたメディアである」と定義してある。少し長くてカタカナが多い割には抜けているポイントがあるようにも思うが、検索単語が単語だけにここはウィキペディアの定義に従って話を進めてみよう。まずはキーワードをまとめてみる。

1.誰もが参加できる
2.スケーラブルな情報発信技術
3.社会的インタラクションを通じて広がる
4.設計されている

Wikipedia(英語版)には加えてこのソーシャルメディアには下記のような三つの要素があるとされている。

1.コンセプト(アート、情報、など)
2.メディア(物理的、電子的、あるいは口頭の)
3.ソーシャルインターフェース(ごく身近にいる者への直接的なもの、コミュニティ
のエンゲージメントを要求するもの、バイラルなもの、電子的に配信されるか、シ
ステマチックに伝達されるもの、あるいは印刷のような、これら以外の物理的なメ
ディア)

本書はあくまでも電子出版について書くことを主眼としているし、また筆者もソーシャルメディアの専門家を自称しているわけでもないので、詳しい説明は佐々木俊尚氏のような専門の著作を書かれている方に委ねるとして、電子出版とこのソーシャルメディアの関わりという点から持論を展開したい。

ソーシャルメディアを考える上でとりもなおさず重要なのは、対極にあるマスメディアとそれとの違いを認識することである。つまり4つのキーワードのうち、四番目を除いてマスメディアは正反対の存在であったということだ。つまりマスメディアというものは「特定の人物しか参加できず、スケーラブルではない(つまり拡張性も多角展開もされない)情報発信技術を用いて、社会的インタラクションを通じずに広がっていくように」設計されたメディアであったということだ。この場合の設計者は今となってはキー局と呼ばれる大手テレビ局、あるいは雑誌などを運営する会社であろうし、電通や博報堂といった大手の広告代理店が深く関与しているのも疑う余地はない。

これを一言でいうとマスメディアは「一部の人間が大衆に影響を与えようとして、一方的に画一な情報を流していた」メディアだったということになる。
語弊はあるかも知れないが、概ねの合意は得られるであろう。これに対するソーシャルメディアは「誰もが参加(参画?)できる」のがポイントである。これは例えばブログやツイッターのようなツールのことを指しているのであろう。スケーラブルな情報発信技術、というのは拡張性があるということだが、「情報発信技術」というのはウェブのことを話していると思うので、例えばグーグルの検索結果などのようにどんどん発信した内容が累積されていって社会的に影響を及ぼす現象、あるいはウィキペディアやオウケイウェブ、ヤフー知恵袋などに代表されるような「集合知」を集積するプラットフォームや「2ちゃんねる」に代表されるような掲示板(あるいはフォーラム)のことを指しているのかも知れない。社会的インタラクションというのもこういう相互の影響力や補完力のことだろうと推察できる。そして、それらを設計しているのは誰かというと、こちらはこれらのウェブのプラットフォームを設計するIT企業や独創的なアイデアをもった一人のイノベーターかも知れない。(もちろん今やオールドメディアと化してしまったマスメディアも最初はそういう立ち上がりだったのかも知れないが)

(続く)

電子ブック開国論 37 38 39

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Hatena Bookmark - 第4章 電子出版がもたらすソーシャルメディアの夜明け – 電子ブック開国論 (38)
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