金沢星稜大学での講演

講演風景

最近コンゴ(DRC)のプロジェクトで知り合った北陸のNPO団体を介して、金沢星稜大学の「ボランティア概論」(池田教授)という授業で講演をすることになった。

石川県といえば、高校生の頃同級生と一緒に能登半島を歩いて回ったあと、訪れていなかった。しかもあの時も金沢には結局入れずじまいだったように思う。

講演前には金沢が誇る日本三大庭園の一つ「兼六園」を散策。その名に違わぬ素晴らしい庭園だった。中では茶屋があり、お茶を飲みながら景色を満喫できる。若い頃は京都が好きでよく自転車で大阪から行ったりしたが、京都でもこんなにきれいな庭園は見た記憶がない。
兼六園にて

芭蕉の句碑
入口付近で芭蕉の句碑を発見した。

「あかあかと 日は難面(つれなく)も秋の風」

実は筆者の雅号でもある「秋風」が含まれた句だけに、やたら気になった。
で意味をしばらく考えていたのだが、芭蕉は陽の照りつける秋にこの地を訪れ、風の涼しさに癒されたということか。
たしかに北陸の地は夏は暑く、冬は寒いらしい。(夏も涼しいイメージがあったのだが)
で、この句には続きがあるらしくそれが

「この道や行く人なしに秋の暮」

だそうな。どうやら芭蕉の人生の旅も終盤に差し掛かっていたのだろうか。共に季節として、そして人生としての晩秋を感じさせる句である。

金沢星稜大学の隣には星稜高校があり、ここは私と同い年でMLBで活躍している松井秀喜選手やサッカーの本田圭佑選手の出身校だ。
教室には18~20歳くらいの学生が集まり、私も大学生向けの公式な講演は初めてなのでいい刺激になった。
講演のタイトルは「ソーシャルメディア時代のチャリティとボランティア ~被災地とアフリカ編~」にした。

教室の風景

講演風景

当意力ブログでも「縞馬たちへの伝言」というティーン向けの連載をしているように、日本の未来を支える若者を元気づけるようなメッセージをこれからも配信していきたいと思っている。講演後に握手を求めてくれた若者の姿や、学生のほとんどが事前に配布された紙面一杯に感想を書き綴ってくれたことには強い刺激をうけた。(来月は豊橋創造大学での講演が予定されており、こちらでは海外での起業をテーマにした講演をする予定)

立入 勝義 (Katsuyoshi Tachiiri) 作家・コンサルタント・経営者 株式会社ウエスタンアベニュー代表 一般社団法人 日本大富豪連盟 代表理事 特定非営利活動法人 e場所 理事 日米二重生活。4女の父。在米歴20年以上。 主な著書に「ADHDでよかった」(新潮新書)、「Uber革命の真実」「ソーシャルメディア革命」(ともにDiscover21)など計六冊を上梓。