アクセントリダクションのトレーニングを受ける(4)英語の発音を学ぶ 日本人の弱点とは

前回からの続き

英語をつかいこなすことはもはや世界のビジネスシーンでは欠かせないスキルである。
そんなことは私が言わなくとも認知されている通りなのだが、言うは易しというのはまさにこのこと。
言語学習ほど、一口に言うのは簡単だが身につけるのが難しいスキルというのも珍しいのではないかと思う。

私自身はいわゆる帰国子女(!?)であったため、日本の典型的な新卒採用は体験せずに最初の仕事から中途採用だった。
もともと購買職、いわゆるバイヤーあがりなので社会人1年生の頃から英語を使う仕事だったのだが、逆にいうと英語くらいしか売りになるスキルがなかったので当然といえる。
その後数年間の製造業、海外赴任などを経て世界銀行、ウォルト・ディズニーという世界的な組織や企業で働いてきた。
実際にその現場を目の当たりにして思うのは、グローバルな舞台における英語の重要性である。特に一番難しいのは、多国籍人種が混じる電話会議をリードすることや、TED Talkなどに見られるようなプレゼン、スピーチを行うこと。(あと、ジャーナリストや広報などのプロ並みの文章を書くこともそうだが、こちらはリアルタイムで無い限り助けを得る方法がある)

そんなわけで英語の学習に発音の問題はついて回る。
日本語を母国語とするので、日本人のアクセントがあるのは仕方がないが、それと正しい発音ができていないというのはまた別問題である。

というわけで、外国からハリウッドを志してやってくる俳優や女優、そしてその卵たちに独自のメソッドで発音矯正の授業を施し続けているリサ・モイスン講師の授業を受けてみることにした。
実際のレッスンはモイスン講師のオフィスで行われる。部屋はさっぱりしており、専門家の雰囲気があり弁護士事務所のそれに近い。

今回の講習時間は1時間弱。自分が問題に思っている部分などを伝えてカウンセリングをしてもらった上で、話している中でモイスン講師が気づいた点を随時修正してもらう。
思えば、一番最初に英語を学んだのは小学五年生の頃。当時の親友のお母さんが某有名英会話学校の教室を開いており、友達数人と一緒に授業を受けた。よく考えれば、英語を勉強したいという子供の願いに応えて受講させてくれた親に感謝である。それから有名な「家出のドリッピー」などで英語の独学を続け、高校では大阪府下で初めて開設された「国際教養科」の一期生となった。それからは留学して、カレッジではESLを一通り受け、UCLAでは発音の授業を受けた。英語にはかれこれ30年近く触れていることになるが、その間で本格的な発音の授業を受けたのはUCLAでの一回だけである。

しかし、まだまだ自分の英語には伸びしろがあると思っているし、発音などもよくなると思っている。
TOEICで満点近い成績を取っていても、やはりスピーキングはまた別の問題である。最近仕事で電話会議やビデオ会議の機会が増えて、できるだけ言い直しをせずに簡潔に自分のスピーチやコメントをまとめる必要があるので、発音に対する意識は高まるばかりだ。

ところが、なかなかいざ自分自身の英語力と向き合うというのは難しいものである。それは上級者になっているということもあるが、今までそんな間違いをしたままで話していたのかと愕然とさせられることがあるかも知れない。
モイスン講師と話していく中で、私の発音の癖についてのいくつかのポイントが指摘され、それを修正するための指導を受ける。(続く)

Lisa Mojsin講師が日本人向けに製作したDVDでは日本人特有の発音の間違いが指摘され、アクセントリダクションレッスンの最大の効果が得られるようになっています。(サイトはコチラ

立入 勝義 (Katsuyoshi Tachiiri) 作家・コンサルタント・経営者 株式会社ウエスタンアベニュー代表 一般社団法人 日本大富豪連盟 代表理事 特定非営利活動法人 e場所 理事 日米二重生活。4女の父。在米歴20年以上。 主な著書に「ADHDでよかった」(新潮新書)、「Uber革命の真実」「ソーシャルメディア革命」(ともにDiscover21)など計六冊を上梓。

1件のコメント

コメントは受け付けていません。