2月8・9日 世界防災ハッカソン「発展途上国x防災・減災」初開催!

東日本大震災から学んだ知見の世界的発信”Sendai Dialogue”を手がけている世界銀行の東京事務所とコード・フォー・ジャパンら複数がメインパートナーとなって開催される画期的な防災ハッカソンが今週末に世界同時開催される。(主催:レース・フォー・レジリエンス実行委員会)もちろん日本でも開催される。国内では東京、石巻、名古屋の三箇所で開催され、東京の会場は「知」の総本山東京大学駒場キャンパスだ。
その名も「Race for Resilience」 (Resilienceというのは(跳ね返す)弾性や回復などを意味する単語で形容詞はresilient)
これに先立ってアイデアソンや防災シンポジウムも開催されており、防災に関する専門家とITの専門家が異色のタッグを組む大変有益で興味深いイベントである。最近ハッカソンイベントは世界的に大人気であるが、世界銀行は自身が抱える数多くの多様な開発専門家たちの知見を活かすために多種多様なハッカソンに精力的に取り組んでいる。これはソーシャルメディアウィーク東京で一昨年登壇させて頂いた時に解説させて頂いた。

イベント詳細は下記(R4R公式サイトより)

2014年2月、世界銀行 東京防災ハブの立ち上げを記念し、ICTを防災・減災に活用し、イノベーションを推進することを目的とし、グローバル防災・減災アイデアソン・ハッカソンを開催します。

「発展途上国×防災・減災」という日本で暮らす私たちになじみのうすいテーマに挑戦するこのハッカソン、プログラマーやエンジニアに加え、発展途上国で支援を行う専門家、学生など様々な職業、バックグラウンドをもつ参加者が「防災・減災」という同じゴールに向かって、それぞれの強みを生かし様々なやり方で自由に走っていくレースのような、楽しさと多様性を伴ったものとなるように”Race for Resilience”と名付けました。

初年度となる2014年は日本を筆頭に、アジア数カ国およびハイチ、ロンドン(他順次交渉中)において、同時開催となります。 2月に行われる各国でのハッカソンの後、各国の最優秀プロダクトはグローバル審査に進み、2014年7月にイギリスにてグローバルアワード表彰式が行われるほか、2015年3月の国連防災世界会議でも成果発表が行われます。

実際にNPOやNGO、世銀関連機関の発展途上国の防災・減災活動に取り入れられるようなソフトウェア、ハードウェアをつくりあげ、自然災害に対してしなやかな社会をつくることを目指します。

場所
東京会場東京大学 駒場リサーチキャンパス An棟2Fコンベンションホール(東京都目黒区駒場4-6-1)地図
石巻会場石巻市内(決定次第掲載いたします)
名古屋会場名古屋大学

定員
東京会場100名/石巻会場50名/名古屋会場50名

参加費
無料

対象
アイデアソンにてハッカソンに申し込まれた方。
ハッカソンのみに新たに登録される方もご参加可能です。が、応募者多数の場合は抽選となります。
発展途上国の防災・減災に興味がある方。世代、国籍、性別、職種は問いません。プログラマや技術者、デザイナー、研究者を始め、ビジネスパーソンや学生など制限はありません。
ハッカソンでは、2日間のうちに、発展途上国の防災・減災に役立つソフトウェア・ハードウェアをつくりあげます。2日目の午後から審査員により審査が行われ、各会場、最優秀賞、優秀賞、各賞が発表されます。各会場1チームがグローバル審査に進みます。
ハッカソン終了後、世界中の途上国支援団体の関係者が防災の課題とそれに対する解決ツールを見つけられるよう、本ハッカソンで生まれたすべてのアプリ、プロダクト、制作者のデータはグローバルサイトに掲載され、誰でも閲覧できるようにさせていただきます。

R4R supporter
メインパートナーには世銀東京事務所や世銀の防災関連組織GFDRRの他、市民参加型のコミュニティ運営を通じて、地域の課題を解決するためのアイディアを考え、テクノロジーを活用して公共サービスの開発や運営を支援していく非営利団体(サイトより)であるCODE for JAPANが名を連ねており、主要な運営部分を手がけている。

R4R_community
サポーターにはグーグルやマイクロソフトといったグローバルでこの手の活動に携わっている世界ブランドの他、ソフトバンクやさくらインターネット、ローソンといった日本企業が加わってくれていることも嬉しい。ローソンの新波社長は2012年に48年ぶりに東京で開催されたIMF・世銀年次総会期間中に仙台で催されたTEDxSendaiでプレゼンしている。

東京会場の審査員は下記のような面々。各界から震災とITをキーワードに有識者やリーダーに声をかけ、賛同されたようである。私も個人的に日本滞在時に知り合った方々が多くおり、嬉しい。

東京会場

青木 竜太(VOLOCITEE Inc./代表取締役社長、 TEDxKids@Chiyoda 創立者兼キュレーター)
石川 淳哉(公益社団法人 助けあいジャパン/共同創始者)
奥田 浩美(株式会社ウィズグループ/代表、Finder/主宰)
恩賀 万理恵・賀沢 秀人(Google Inc.)
神武 直彦(慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科/准教授、GESTISS)
熊丸 由布治(在日米陸軍/統合消防長特別顧問、一般社団法人災害対応訓練研究所/代表理事)
瀧田 佐登子(一般社団法人Mozilla Japan/代表理事)
田中 浩也(ファブラボジャパン/発起人、慶應義塾大学SFC 環境情報学部/准教授)
林 千晶(株式会社ロフトワーク/共同創業者・代表取締役)
藤沢 烈(RCF復興支援チーム/代表理事)
渡辺 登(株式会社アフレル)

今回は残念ながら現地で参加できないものの、海外への情報発信などで何かお役に立ちたいと考えている。日本のメディアの耳目も集まるとよいのだが。
イベントの成功を楽しみにしつつ。。。

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イベントレポートR4Rアイデアソン(ユレッジ)
東京大学 空間情報科学研究センター(facebook記事)
2014/1/10 防災・減災アイデアソン Race for Resilience #race4r(togetterまとめ)
発展途上国×防災・減災の課題をいかにハックするか?「Race for Resilience」アイデアソン #race4r(CodeIQ)

立入 勝義 (Katsuyoshi Tachiiri) 作家・コンサルタント・経営者 株式会社ウエスタンアベニュー代表 一般社団法人 日本大富豪連盟 代表理事 特定非営利活動法人 e場所 理事 日米二重生活。4女の父。在米歴20年以上。 主な著書に「ADHDでよかった」(新潮新書)、「Uber革命の真実」「ソーシャルメディア革命」(ともにDiscover21)など計六冊を上梓。

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