プロブロガー イチから ~ プロブロガー養成道場 (1)

本の出版がきっかけで、これまで会ったこともない方々からコメントを頂いたりして、嬉しいことが多い。
昨日も経団連の広報部の方々と日本の大企業の広報担当の皆様から、北米のソーシャルメディア事情についての取材を受けることになった。一介のブロガーである私のもとに、天下の経団連や泣く子も黙るような大企業の広報担当者の皆様が取材で訪れるなどということは、まさにソーシャルメディア革命の一つの現象であるという他はない。

最初の著作「電子出版の未来図」(PHP出版)でも、「ソーシャルメディア革命」(ディスカヴァー携書)でも、私は一貫して日本の「開国」と「クリエイターや情報発信者の支援」を打ち出してきている。これは、19歳で日本を出て、海外で学び、その後日本に帰り社会人としての経験を積んだ後で、また海外に出て仕事をしている私自身の人生の現れだし、独立した時から「起業家を支援する」仕事をしてきた私の生業でもある。なので、これは今後も変わらないだろう。

「ソーシャルメディアと電子出版が車輪の両輪のようにして、先に進んで新しいメディアの世界を開拓していく」というのは私の持論であり、それを証明するために著作も電子出版→ソーシャルメディアという風にうまく出版することができた。その次は現在執筆連載中の「ウィキペディアンの憂鬱」でソーシャルメディアの現実問題を描き、「イングリッシュプリーズ!(仮称)」で日本社会における英語公用語化の動きの課題について描いていく予定であり、これら二作はストーリー形式だったり、小説だったりする。もちろん私にとっても新しい挑戦ということで、四苦八苦しながら前進している次第である。
とにかくソーシャルメディアは個人あるいは零細企業によって運営されるものなので、極力無駄を省きたい。利用出来るものは全て利用する、つまりタダのものは何でも使え、ということだ(笑)

さて日本のソーシャルメディアの発展を考えた時に、「プロブロガー」をどうやって日本で誕生させるかというのが大きなテーマになるように思っている。
マネタイズや、ツイッターなどに見られるソーシャルメディアでの炎上騒ぎ、実名や匿名性の問題、こういった問題を日本はこれから一つずつクリアしていかないことには、次のステージに登れないということはブログでも著作でも書いてきた通り。まだまだ日本では「私はプロブロガーです」と名乗る方も少なく、グーグルで検索してもほとんどまともにヒットしない。

これには、いくつも理由があると思うが、そのうちの一つは「プロ」の定義であろう。この内容については、これからもどんどん「プロブロガー養成道場」で会員の皆さんと積極的にディスカッションしていきたいと思うが、「プロブロガー」の定義が分からないので、名乗れないという方も大いに違いない。また、それなりに稼ぎがあっても、「プロ」と名乗るのはいくらからなんだ?という方も疑問に感じる方も多いだろう。しかし日本人は何というか非常に謙虚な民族であり、なかなか自分から名乗ろうとはしない。なので、まずは私がその一人として先陣を切ってみたい。

ここで改めて、
私、立入勝義はブログ作家というカテゴリーに属する「プロブロガー」です。

これまでは、私自身もプロブロガーという呼び名に対して抵抗がないわけではなかった。しかし、名乗り出す人がいない限り層が厚くならない。
拙著を読んで、メッセージを受け取って下さった方から、たくさんメッセージを受ける中で、まずは私が自身の立ち位置を明確にしておくべきだ、と感じた。
(もっとも、今更、という方も多いに違いない)

で、プロブロガーとは何か、を一プロである私の観点からご説明したいと思う。そうでないと、「道場」にならない。
ただ、先に言っておくと私は本で紹介したジョン・チャウのように数千万円を稼ぎ出しているという状態ではない。しかし、ブログやブログを中心としたソーシャルメディアに関連した仕事で稼いでいるのも事実である。だから、プロである。そして、日本のプロ野球とメジャーリーグの年俸が大きく違うように、日本でプロブロガーが成り立たない土壌として、周辺の環境の違いが大きい。社会的認知度がその最たるものであり、企業からの支援がそれに続く。なので、昨日の取材でも、大企業の皆さんに、これまでマスメディアに落としてきた予算の一部をソーシャルメディアに落としてください、とお願いしてきた。

では、プロブロガーとはどうやってお金を稼ぐのか?これについて、具体的に話していきたいと思う。
それについて一通り話し、実際にプロブロガーと呼ばれる方々が実際に稼いでいる方法などを考えてみて、プロブロガーの定義をしていきたい。

その前に考えてみよう。

作家はどうやってお金を稼ぐのか? 
ミュージシャンはどうやってお金を稼ぐのか?
プロのスポーツ選手はどうやってお金を稼ぐのか?

作家は本を出す、ミュージシャンはCDを出すし、ライブもすればストリートでもパフォーマンスをするかも知れない。
ただ、プロのスポーツ選手はプロのリーグに属している。これは大きな違いだ。ゴルフのレッスンプロなんかでも、協会に所属している場合が多い。

では、ブロガーの場合はどうか?まず現状、私が知る限り日本プロブロガー協会なるものは存在していない。世界レベルでも、まともに存在していないと思うが、例えばSocial Media Clubというのはあるし、私が所属しているAAJA (Asian American Journalist Association)でもオンラインのアウトレット(メディア媒体のことをこう呼ぶ)を主に活動しているメンバーが参加できるのは、私が所属していることでも明らかだ。日本のソーシャルメディア界にとっての当面の目標は、こういう団体が創立されて、ブロガーの確固たる地位を築くことだろう。

しかし、プロブロガーなるもの、メインの活動舞台はブログでなければおかしい、というのが私の持論だ。
つまり、これは逆を言うと、「プロブロガー」と名乗る人がどうやって稼いでいるかは、その本人のブログを見れば分かる筈なのである。

他人の例を出す前に、まずは私の例を出してみよう。プロブロガー立入勝義の主な活動舞台はこの意力ブログである。(ちなみにワードプレスでごく簡単につくられている。リニューアルしたいのだが、予算がないので、どなたか手伝って頂ければクレジットします(笑))

私は公式サイトやファンページ、Ningを活用したSNS、ツイッターにAbout.me、PosterousにTumblrに、My SpaceにLinked InにSBIビジネスネットワークに、あっちにこっちに。。。とたくさんのサイトを運営しながら、どこかで私のキワモノ的なブログに興味を持ちそうな、ちょっと変わった方々を探している。運営は以前は他人にも任せていたが、今ではほとんど自分でしているので、さすがに手が回らないことが多い。それでも、サイトはそこに存在しているだけで、ネットでの存在感をもってくれる。

では、私が現在抱えているいくつかのキャッシュストリームを研究してみよう。答えはほぼ全て意力ブログにある。

では、それを一つずつ解き明かしていこう。まずは冒頭の部分。

ここから読み取れるメッセージは何か。。。 (続く)

立入 勝義 (Katsuyoshi Tachiiri) 作家・コンサルタント・経営者 株式会社ウエスタンアベニュー代表 一般社団法人 日本大富豪連盟 代表理事 特定非営利活動法人 e場所 理事 日米二重生活。4女の父。在米歴20年以上。 主な著書に「ADHDでよかった」(新潮新書)、「Uber革命の真実」「ソーシャルメディア革命」(ともにDiscover21)など計六冊を上梓。

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